マグニフィセント・セブンのレビュー・感想・評価
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個人戦が際立つ個性重視のアメリカ版
「マグニフィセント・セブン」観てきた。
「七人の侍」「荒野の七人」のリメイク。
うーん。
そうだなぁ。
戦闘シーンの迫力と映像の美しさは文句なしに凄かった。
でも、そこに至るまでは、ちょっと退屈だったかな。
私が大好きなのは「七人の侍」で、
あの映画では、か弱い村人たちが、連れてきたお侍さんに守ってもらうのではなく、
自分たちの身は自分たちで守らなきゃいけないんだいうことに気づいていくくだりが好きで
また、その村人たちを誘導していく志村喬がかっこいいんだけど
今回のリメイク版は、連れてこられた7人が、村人たちを助けるためというより、それぞれ個人的な理由で悪と戦っていて
その辺が、アメリカらしいな〜と思った
だから、タイトルも「マグニフィセント・セブン」なんだろうね。
これぞ西部劇。熱い男達の、痛快かつ壮絶な戦い!!
【賛否両論チェック】
賛:強大な敵に対し、アウトロー達1人1人が己の過去と向き合いながら、戦うことを選び、壮絶な死闘を見せるのが痛快。アクションシーンもド迫力で必見。
否:主人公達が上手いこと難を逃れていくのはお約束。展開もかなりのご都合主義。
権力をかさに、傍若無人の限りを尽くす悪党に対し、なす術のない弱き人々に代わり、腕に覚えのある7人のアウトロー達が立ち上がるという、アクションモノとしてはこれ以上ない痛快なシチュエーションです。圧倒的な人数と火力で迫り来る敵に対し、主人公達がその腕前と策略でどう立ち向かっていくのか、そしてどんな結末を迎えるのか、必見です。
そんな主人公達ですが、粗暴な者が多い中で、1人1人にドラマがあるのもまた魅力的なところ。ただお金のためだけではなく、己の過去と向き合い、戦うことを選ぶ猛者達の姿がカッコイイです。
アクションシーンも圧巻で、大迫力で描かれる市街戦は、思わず圧倒されます。是非劇場でご覧下さい。
薄味
何も知らず何も考えずに観賞したら、派手なアクションでカッコイイし面白い!ってなるのだろうけど。
このタイトルをつけてつくられたこの作品だから、やはり比較してみてしまうし、それをわかって覚悟してつくらなきゃいけない訳で…。
殆どが金に困っている風でもないし、街の人との交流もないし、必死さも深みも泥臭さも感じない。
表面上のカッコ良さをみせるだけのタメや引っ張りや、恨み節とか、悪魔の銃だと報告しながら突っ込んで来るとか、訳のわからない演出はいりません。
締めのセリフがないのもねぇ…まあアウトローじゃないから言えないよね。
充分面白いけれど、荒野の七人には及ばず、その続編とかシリーズでつくられた作品と同等ぐらいの感じかな。
面白かった
セットと小道具と衣装が安っぽく、使い古した感も無かったので学芸会で...
いやー、西部劇。
星5つでは足りない!大・大・大傑作!
後半敵側が「例のもの」を戦線に導入してからは「セッション」のラスト10分にも劣らぬ緊張感。そして主役の7人が7人キャラがしっかり立っていた、他の方も指摘されているけれどもう見事です。
それ以外の役者さんもとっても良くて。
ボーグ役のピーターサースガード、こういう冷徹な(言葉にしてしまうと陳腐なんだけど……)役がほんと似合う。ますます好きになりました。
それにしてもクリス・プラット!カッコ良すぎてもう……。゚(゚´Д`゚)゚。
今「荒野の七人」をリメイクする意味。計画自体は当然前々からのものでアメリカではもう上映は終了しているのだろうけれど、トランプさんが大統領になって、今まで以上にこの作品のもつ意味合いが重要になってくるのではないのかなぁ。アメリカの人々はこの作品をどう見る/見たのでしょうか……。
キャラ立ちは良い。
期待通りのダンディズム、ニヒリズム。
理屈抜きにカッコいいんやけど・・・
小さい頃に家の白黒TVで、オトンが観てた映画をなんとなく一緒に観て鮮明に覚えてるのが、白鯨、BEN、ベン・ハーと荒野の7人
荒野の7人は、黒澤作品の7人の侍をリメイクされてたのですが、このマグニフィセント・セブンは、両作を原案に作られているので、結末もある程度わかり誰が死んで、誰が生き残るのか!?果たして・・・・
ストーリーは単純ですが、どうして7人を集めていくのか部分をもっと単純に賞金かけて集うって方が良かったのかも!?
それともっと西部劇ならではの口笛や音楽をふんだんに使って欲しかったかな・・・でも最後にやっとあの曲が!!!
集められた面々もエエ感じではありますが・・・朝観た恋妻家宮本と同じく鑑賞者の年齢層高っ(笑)
今の時代、時代劇と一緒で西部劇が作られる事は少なっただけに、オーシャンズ11級なメンバーならもっと若い層も興味を持って観るかも知れないのが残念。
☆3.8
単純で観やすい
西部劇どまんなか
「七人の侍」ファンとして見ました
現代的な裏テーマ
ストーリーのベースは確かに「七人の侍」だが「荒野の七人」のリメイクですらない別の映画だった。もちろん両作へのリスペクトはあるが、作者が本当にやりたかったのは別のこと。その為にとてもポピュラーな両作のストーリーを借りただけ。「七人の侍」では危機に瀕している人々は農民であり、襲ってくるのは野伏。食う為には農民は土地にしがみつかなければならないし、野伏も収穫を奪わないといけない。命を懸けてでも。この辺は「荒野の七人」も外していない。しかし本作の町の人々は開拓移民であり、命を懸けてまで町に残る必然性が感じられない。襲う側も金で雇われただけで、命を懸けることになろうとは思ってもいない奴らだし。彼らに夫を殺された若い未亡人の壮大な復讐がストーリーを動かしている。
第一にやりたかったのは単純に西部劇を作りたかったんだろう。監督でも俳優でもハリウッドにいたら、西部劇をやってみたいよな。日本人なら時代劇だけど。演技派デンゼル・ワシントンのガンさばきもサマになっている。実に気持ち良さそうに演じている。デンゼルはユル・ブリンナーよりも志村喬のつもりで演っているね。それとヘンリー・フォンダ。「ウェスタン」のフォンダに扮装も佇まいもソックリ。クリス・プラットは従来のカウボーイのイメージにいちばん近いが、白人だから当たり前か。役柄も「荒野の七人」のマックイーンに近い。手綱さばきに難はあったがカッコ良い。イ・ビョンホンの役もオリジナル二作からきているが、まさか宮口精二ではなくジェームズ・コバーンを演るとは本人も思っていなかったろう。彼も気持ち良さそう。イーサン・ホークは単純なカウボーイ役じゃないがやっぱりカッコ良い。他のメンバーはカウボーイではない。メキシコ人のお尋ね者にマウンテンマン、そしてインディアンの戦士。彼らのキャラが独特なのはいいが「七人の侍」の侍集めの面白さが全く活かされていないのが残念。リアリティーが全くないキャラたちだから西部劇版アベンジャーズの趣きがある。ラストの銃撃戦はリアリティーがない上に長過ぎる。いまの観客はあそこまでやらないと満足しないのか。
さて作者がもうひとつやりたかったこと。冒頭で悪役の資本家が教会に集まった町の人々に民主主義と資本主義についての暴論を吐く。まるで現代アメリカの白人資本家だ。あの大統領の顔も透けて見える。コイツに立ち向かうのが黒人リーダーに率いられたマイノリティーたち。彼らの雇い主は若くて美しいがタフな女性。現代アメリカ社会への痛烈な皮肉。西部劇のヒーローには全く相応しくない多種雑多な人種設定は実はこの裏テーマの為だろう。巧妙な皮肉の仕込みはまだある。デンゼルが「ウェスタン」のヘンリー・フォンダそっくりの扮装で腰の拳銃まで同じような光り輝くニッケル仕上げのピースメーカーなのはアメリカの良心と云われていたフォンダが「ウェスタン」では珍しく冷酷な悪役を演じていたためだ。白人スターのフォンダが悪役を演じたときの扮装で黒人スターのデンゼルが正義の役柄を演っている。かなりの皮肉。
イーサンとビョンホンは明らかに恋人同士でしょう。LGBTのヒーロー。その上イーサンはPTSDに苦しんでいる。PTSDに悩むひとたちも社会的弱者だ。
人種、性別、LGBT、PTSDといったあらゆるマイノリティーたちがヒーロー。
★★★★のうちひとつはこの裏テーマを事もあろうに西部劇に仕込んだ点が痛快だからです!白人の神話、西部劇に!
エンドロールのエルマー・バーンスタインのオリジナルスコア には泣けた。
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