「♪ティアララルン_ティアララルン_ティアララティアララティアララルン♪」名前 いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
♪ティアララルン_ティアララルン_ティアララティアララティアララルン♪
モーツァルト『トルコ行進曲』で有名なのは、安田姉妹。まぁ、一切関係ないけど、作中で、この曲が口遊まれたり、劇伴でも流れるのだが、多分そんなに関係するような曲なのかは不明。繋がりを全く感じなかったので。
序盤までは、これはもしかして所謂ゴースト系のファンタジー作品なのかなぁと思ったのだが、作為的にミスリードさせるような作りになっているせいか、後半のネタバレでの裏切りが意外に心地よい。所謂三段オチの形だ。具体的に言えば、『女の子、座敷童?』→『そっか、親子なんだぁ』→『いやいや、赤の他人!?』って、これはマズいネタバレだ、すみません。
まぁ、それ程、用意周到に練られたストーリー構成ではある。細かいところ、唐突に出てくる位牌や墓、男と娘の住んでいる場所の距離感が、色々な交通手段を使っているせいでサッパリ掴めないので一体どれ位離れているのか?とか、アバンタイトルの住宅展示場での、川瀬の髭が、リアリティが全くない所、主人公男の序盤の神経質さと、それがストーリー展開に全く生かされていない等々、キリがないのだが、一番の分からない点は、娘が演劇部で芝居に出るということで練習中での上級生との軋轢が全然意味合いを持てないところである。娘の学校生活での不安や不満を表現しようとしたのだろうが、なんだかとってつけたような作り、そして演出なので、そこと、父親との関係性のリンクが上手くかみ合わないと感じてしまい、そこが残念なところである。展開自体が興味深い構成だったので、もう少し洗練していればと、かなり悔しい内容であった。原案が直木賞作家らしいので、本当はもっと細部は詰めていたんだろうかな?あぁ、津田寛治は面白い役者なんだけど、やはりバイプレイヤーかな・・・ なんか全部が惜しいんだよねぇ・・・