ハルをさがしてのレビュー・感想・評価
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原発事故の心の澱を溶かしてゆく温かい熱きひと夏の青春
是非観て貰いたい温かい映画。
話は、福島に住んでいた女子中学生が
原発事故後東京に移り住む。
その時、飼っていたハルという犬を福島の親戚に預ける。
しかし、ハルが居なくなった事を受けて、東京に住んでいる女子中学生がハルを探しに福島まで行く事に 。
巻き添えをくらう感じで、男子中学生3人も一緒に探す羽目に。まあ、元はと言えば、一人は彼女に恋心を抱いており、この彼が原因で福島行きが決まったのであるが…
この男子中学生3人が非常にいい味を出している。学校ではキモイと言われ、勉強出来ない上に女子に敬遠される毎日。
しかし、このスリーマンセルは、監督の絶妙な素晴らしい配役で、真面目にぶつかり合いながらも面白おかしい感じで、絶えず和ませてくれる。
あと、ヒロイン的立ち位置の女子中学生の演技が上手い。
加えて、少し大人びた感じで、かわいいと思います。
絶えず、女子中学生に振り回され放しの
男子3人は常に下僕扱いですが、時に言い争いをしながらも青春しています。
勿論、バックグラウンドには福島原発事故があり、
その事故当時映像や所々出て来る福島の風景に息を飲み、そこに住む人々の事を深く考えさせられます。
芯は、福島原発事故が様々な影響を出している事に尽きる。未だに、出し続けている。家族、友達、近所の知り合いを離れさせ、心まで蝕まれるという現実。
それをこの映画は、一人の女子と三人の男子がぶつかり合いながらも原発事故から生まれた心の澱を溶かしていく青春ロードムービー決定版かもしれない。
本当にいい映画でした。
今、下北沢トリウッドでしか観られないのが、本当に勿体ない。
忘れていましたが、主人公4人は全く無名の子役らしくて驚きました。
監督と子役4人は、これからが要チェックになりそうです。
追記
この作品は、自主制作、自主プロデュース、自主広報のものですが、自主だけとは思えない程丁寧に作られた良く出来た作品だと思います。初監督•脚本された尾関さんの今後に要チェックです。
加えて、男子中学生の三馬鹿トリオがいい味を出しながらもいい演技をします。この三人だけでも将来有望な俳優になるのではないかと感じ、
極めつけは、ヒロイン的立ち位置の女子中学生役の佐藤菜月。
彼女の演技は、素晴らしく、下世話になりますが見た目も魅力的でかわいい女性です。
多分このまま女優の道を続けたならば、有村架純、森川葵、芳根京子に続く演技派女優(スター性を持つ逸材)になるに違いないと思います。
応援したくなる映画
いわゆるイケてない中学生青春ロードムービーに、福島と原発事故というスパイスを少し加えた感じですが、重たい訳でもなく、説教じみてる訳でもなく、丁度良くこぢんまりとした作品。
田舎の美しさと中学生達の純粋さと作り手たちの優しさに溢れた映画でした。
ほんと、男子にとって中学時代って大事だなと改めて思いました。高校生の恋にスポーツにっていう「THE青春」よりも、もっと中途半端でガキっぽくてバカな感じ、だけどそれが本当の青春かも。ちょっと懐かしい気持ちになりました。
劇中の中学生を応援したくなるのはもちろんですが、上映後にトークイベントがあり、監督もプロデューサーも自分と同い年と知り、作品自体も応援したくなりました。
公開規模がもっと、広がるといいですね。
切なさと、すがすがしさが残る
純粋に、面白く、どんどん引き込まれる映画でした。
そして、大人達に翻弄されて揺れ動く子供たちの視線から、
福島というナイーブなテーマを、非常に美しく、また、それが切なく、描かれており、深く考えさせられる内容でした。
劇場で泣いたのは久々でした。
観賞後は、切なさと、すがすがしさの残る、名作です。
最高の映画!!
中之島映画祭で拝見しましたが、最高の映画です!!
映画祭で上映期間中何度も観に行ってしまいました。
過ぎ去った過去を思い出すような。
こういう映画を観たかった、本当に感動しました。
甲本ヒロトの主題歌も、最高過ぎました。
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