劇場公開日 2017年1月28日

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「十代で 体験したかった作品」キセキ あの日のソビト Cディレクターシネオの最新映画レビューさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0十代で 体験したかった作品

2017年2月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

興奮

幸せ

GReeeeNのことは、
詳しくは知らなかった。
数々の代表曲と
歯医者さんで
顔NGな異色のグループ
ということくらい。
誰もが知る名曲「キセキ」の誕生には、
こんなにも感情を揺さぶる
ドラマがあったなんて。

すがすがしい作品でした。
夢、兄弟、家族、友人、
未来、使命、仕事、
いろいろな苦悩が丁寧に描かれていて、
彼らの日常に引き込まれていく。

天才、菅田将暉さんの演技が、
相変わらずリアル。
しっかりとテーマに寄り添っているから、
気持ちが伝わってくる。

松坂桃李さんの、
夢に向かう執念を描くさまも、
素晴らしかった。
今まで見た彼の中で、
僕はベストでした。

ふたりが表現した相反する葛藤が、
じんじんと響いてきて不覚にも涙が。
本当の兄弟のような名演だったなぁ。

GReeeeNがどうやって
デビューしたのかは、
ショービジネスに
関わってる者としては
不思議だったけど、
なるほど謎が解けた。
兄JINさんが
あのような境遇でなければ、
GReeeeNは陽の目を
見ることもなかっただろう。
この物語こそが奇跡だ。

僕も若い頃バンドで食おうと
本気で思った時期もあったけど、
結局は信じられなかった。
だからこんなやり方、
想像もつかなかったよ(笑)

全体には、
尺にうまくまとめている
プロのチカラを感じた。
全ては必然で、
整理の仕方が見事だった。
ちょっとあざとい少女の話は
脚色だったら残念だけど、
許せる範疇かな。

夢を追いかけたり探してるひとは、
観たほうがいい。
やさしく後押ししてくれる映画だ。

こんな作品を十代で
体験したかったなぁ。
劇場のほとんどをしめる若者が、
エンドロールが終わっても
席を立てなかった。
きっと忘れられない映画に
なったんだろうね。

やばい、劇場出てから「キセキ」が、
頭の中でずっとループしてる(笑)

2017.2.5 新宿バルト9

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