劇場公開日 2017年1月28日

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「爽やかな後味の、とてもいい映画」キセキ あの日のソビト Trssさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5爽やかな後味の、とてもいい映画

2017年2月4日
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父親に反発してストイックにロックンロール道を追求して苦悩する兄貴と、父親の思う方向になんとか沿いながら、軽いノリで音楽をやる弟の対比が面白い。
でも軽いノリで作った弟の音楽の方が、はるかに人の気持ちを打つ皮肉。モーツァルトとサリエリじゃないですが、その才能を苦悩する兄貴がいちばん認めて、サリエリのように嫉妬に狂うのではなく、縁の下となって支えてやる姿が心を打ちます。親父の、明治時代的なあり得ない頑固ぶりは愛嬌としても、いい音楽が、人を優しくつなげていく様子が大変気持ちのいい映画となりました。
キセキという名曲を知る我々は、あの歌がこうやって出来上がったんだと嬉しく思うとともに、いろいろな和解ができていくシーンに涙が止まりません。なんとも爽やかな素晴らしい映画でした。
忽那汐里の服装だけ違和感を感じましたが(笑)、若い俳優さんたちも素晴らしい。大好きな映画の一本になりました。みんなに楽しんでほしいです。

Trss