「それなりの物語」忍びの国 うにたん♪さんの映画レビュー(感想・評価)
それなりの物語
史実を織り交ぜたドラマであるが、忍者と言う事をコミカルに使い、合戦や築城シーンもふざけた感じに描かれている。
銭に付き従う伊賀の衆と社会の中心に生きるサムライの感覚は随分違う。
伊賀の衆は現代における人間性には欠けているが、金を求めて安易に飛び付く様は現代にも見られる姿で、学問を修めて現代社会に生きている人間でもさして変わらない様を見せている事を感じてしまう。
虎狼の中にあった無門が川の対決を経て、人間を大切にしたい想いに行きつき、「おのれ等は人間ではない」と吐き捨てるシーンはメッセージ性を感じる。
対比に侍の社会が現代の会社組織における吸収合併の様が描かれているが、織田家の圧倒的な力の前に蹂躙された伊賀の姿は金のある奴が有利にモノを進める現代と変わらないので、人間とは欲の深いのが当たり前に見える。
しかし、アイドルと言うにはとうが立った大野くんだが、彼らしい部分も出しつつ作品としてうまく作られたのではないか?
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