「誰でもが楽しめる時代劇」忍びの国 めいこさんの映画レビュー(感想・評価)
誰でもが楽しめる時代劇
登場人物が減ってしまったものの、脚本が原作の和田さんという事で、悪くはならないだろうと期待していた。
中村監督は誰もが楽しめる映画を目指したとの事。
戦国ものといえば、歴史好きや男性中心で若い女性や子供は足が向かない事が多い。
そんな中、時代劇に縁遠い方々にも楽しめる作品、いや、特にそういう方々向けになっているのは間違いないのではないかと思う。
それに合わせてか、音楽もロックでポップなのだが、意外と合って違和感を感じなかった。
大膳と北畠具教のサムライっぷりの伊勢、三太夫と下山父の人でなしっぷりの伊賀は(撮影現場もそうだったらしいが)、全く雰囲気が違って対比が面白い。
そして全てのキャラ立っていて、いかにもでわかり易い。
織田側では大膳と信雄の確執シーンでの伊勢谷さんはもちろん、失礼ながらバーターだと思っていた知念くんの幼い表情の変化が良かった。
伊賀側では、やはり無門とお国の関係性。家では女房に頭が上がらないのに外では最強って、女性は好きな設定なのかも。
原作では理解できない関係性が映像になると、お国の美しさに納得できてしまうほど、石原さとみが凛とした美しさがあった。
そしてアクション、川と呼ばれる忍者の決闘は迫力満点。
手品のタネのような忍者の術は昭和感満載。
無門は運動能力を含め、キャラから言い回しまで大野くんしか思いつかないほど。
監督インタビューで最後の30分の為の1時間半の前ふり、というほど目と声の印象が変わるのにゾクゾクした。
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