「過激で痛快、1977年私立探偵バディもの」ナイスガイズ! tabletapさんの映画レビュー(感想・評価)
過激で痛快、1977年私立探偵バディもの
ラッセル・クロウ、ライアン・ゴズリングのバディもの
冒頭から過激な内容で
「ポリコレヤクザは回れ右して帰りな」
というメッセージを感じるのは気のせいかな、気のせいだろうな
とにかく、本作の俳優陣は"ショービジネスとして至極真っ当な"採用基準で採用されている
Netflixのポリコレ汚染映画のせいで映画の中に息苦しさを感じていたが
早朝の森林で深呼吸したような清々しさだ、これからもこうした映画が制作されることを願う
乳首もろ出しのセクシーシーンは多数あるが、濃厚な濡れ場はないのも良い加減
キャラクターの作り込みがしっかりしていて良い
1970年代のロサンゼルスの雰囲気が抜群、細部の作り込みが良い
作品世界に引き込まれる。
ジャンルとしては「ミステリー・クライム・スリラー・アクション・コメディ映画」というよくばりセット
極めて今風の作品で、シリアスがないコメディ展開は非常に良い
ストーリーはミステリーがベースなので最後の最後まで一連の作品として楽しめるし
各シーンでのアクション、コメディも抜群のクオリティ
『ナイスガイズ!』(The Nice Guys)というタイトルだが
娘、ホリーが最高にいい味を出している
画面に華を与えるだけではなくユーモアがある
「ねぇ!売春婦みたいなのが来てるよ!」
「ホリー何度言えばわかる・・・、"みたいな"はいらない、"売春婦が来てる"って言えばいいんだ」
「でもすごい数だよ!」
なんていう親子の会話だ・・・、しばらく笑いが止まらなかった
本作のこうした言葉の応酬、展開が最高に面白い
シド・シャタック役はロバートダウニーJrで、そんな新米俳優みたいな役でいいのか
ジョン・ボーイ(殺し屋)が格好いい
役者の演技も、70年代の音楽も大変いい
吹き替え視聴したが、井上和彦さん、内田夕夜さん、早見沙織さんの豪華声優陣の熱演もあって抜群に面白かった
同ジャンル(ミステリー・クライム・スリラー・アクション・コメディ)の作品だと『アザー・ガイズ 俺たち踊るハイパー刑事!(2010)』があるが
アザー・ガイズがコミカルな面白さなのに対して
本作はドラマの中のコメディシーンを突き詰めたような面白さで差別化できている
よきかな