「ライアン・ゴズリングの底知れないコント力。」ナイスガイズ! バッハ。さんの映画レビュー(感想・評価)
ライアン・ゴズリングの底知れないコント力。
いろいろ褒めたいが、とにかくライアン・ゴズリングだ。いまや歌って踊れるシックスパックのイケメンだが、『ラースと、その彼女』のコミュ障をこじらせた田舎の青年や、『幸せの行方…』の失踪して女装で暮らす殺人容疑者など、どんな役にも入り込む名優としてのポテンシャルを、この映画では100%コントに注入しているのが素晴らしい。
とにかく身体を張って、情けない探偵役を怪演するゴズリング。バスター・キートンの後継者かそれとも一人でドリフ全員分をやってのける気か。歌って踊れる才能もちゃんと活かされているし、身体能力の高さがみごとに笑いに特化されている。
社会派なテーマが背景にあったりLAが舞台の犯罪物で『LAコンフィデンシャル』のラッセル・クロウとキム・ベイシンガーが再共演していたり、語るべき側面はいろいろあるが、シェーン・ブラック監督の乾いたユーモアとゴズリングのコント力の融合がもう最高なんである。
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