お嬢さんのレビュー・感想・評価
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思わぬシスターフット映画
日本統治下の朝鮮で、日本文化に憧れを持った大富豪の財産を狙い、泥棒の娘と詐欺師がその屋敷に住む"お嬢さん"を騙そうとする話。
日本統治下の時代設定で登場人物達がガッツリ日本語を喋りまくるのだが、いわゆるこの時代特有の日本人が見ると居心地悪い映画じゃない。でも、全く別の角度から日本という題材が必要な映画だった。
第2部で屋敷で行われている競売はエロ本の競売で、お嬢さん・秀子はそのエロ本の朗読を男たちの前でさせられていたことが明らかになる。有名な話だけど日本は性大国って言われてるぐらい、性的なコンテンツが豊富。だぶん屋敷の主人が日本を"美しい国"と言うのも性大国だから。これはこれで日本人としては居心地悪いわ(笑)
「女は無理矢理強引にやられると気持ち良い」というポルノによった間違った思い込みが、「タコ」によってそんなん現実でやったら気持ち良いわけねえだろ!!と思えるように暗に完全否定されているのが面白かった。
そもそもレイプとか無理矢理系のシュチュエーションで性的快楽を得ること自体、たとえポルノだとしてもかなりヤバいことだと思った方が良いと思うんだよな。
性的に搾取されてきた秀子がソッキによって解放される瞬間(エロ本などを破りまくるシーン)がとても良い。サスペンス映画だと思ってたら女性たちの絆を描くシスターフット映画だった。これをハリウッドの流れより早くやっている韓国映画最高です。
ど変態を見る三部作。
字幕がほしい
すごい
秀でた美しさでございます
アグネス・チャン効果
部ごとに変わるお嬢さんのイメージ
日本統治下の韓国を舞台に三部構成で描く官能サスペンス。
第一部はスッキ視点で物語が進み、第二部で種明かし、そして第三部では更にその先へ。
三部構成というのが上手く効いていて、第一部だけでも見応えがありますが、やはり第三部まで観て完成する映画でした。
パク・チャヌク監督作はオールド・ボーイに続き2作目でしたが、オールド・ボーイほど重たい話ではなく、日本と韓国の物語なので、韓国の俳優さん達が辿々しいながらもとても上手い日本語を頑張って話されていて、スッと話に入っていくことができました。
オールド・ボーイでもそうでしたが、少し普通(といったら失礼かもしれませんが)の形の愛ではないマイノリティ的な部分を描くのが上手いですね。
それにしても、キャスティングが素晴らしかったと思いました。
お嬢さん秀子のあのなんとも言えないエロティックな感じだったり、スッキの貧しくも純粋で普通の少女感、藤原伯爵の何を考えているかわからない詐欺師っぽさ、上月のエロオヤジといった風貌。
どの役者さんも体当たりで、役のイメージにぴったりで感心しました。
最後まで展開が読めず、二転三転するストーリーは流石韓国映画といった感じです。
桜や草原から日本風の建物まで映像も結構綺麗でした。
紛れもないロードムービー
この作品は一応サスペンスというジャンルになると思うが、自分はロードムービーだと思っている。
売り物としてこき使われる孤独なお嬢様とあやつり人形同然に扱われる孤独な詐欺師。
男が支配する世界で自由を求めるストーリーだからだ。
3章構成で視点が変わりその視点ごとに物語の捉え方が全く違うという構成も素晴らしく、スリリングなミステリーとしても一級品。
スリリングなストーリーや過激な描写。そして役者の魂のこもった演技。この作品は韓国だからこそ作れたまさに韓国映画の真骨頂とも言える。
そしてこの作品は女性に優しいと思う。
たくさんある官能的なシーンで"お嬢さん"は観客に乳首を女同士でいるときにしか露出しない。こういうところにこの作品の本質が隠れている。
この作品は男尊女卑を女の視点で描いた作品でもあるのだ。
そう考えるとこの作品は女性向けの映画とも言える。
ちょっと付いて行けなかった
結局互いに騙そうとしていた女性同士が惹かれ合い、騙しに誘った詐欺師の男を嵌めるというオチ。エログロシーンあるし、日本語話すシーンがあるが、残念ながら聞き取りにくく、字幕が必要だと思った。
美人ではない・・・(-_-;)
「アガッシ」で良くない?
タイトルの話。「アジョシ」があるくらいだし、「アジョシ」とは全くジャン違うけど。
他はケチのつけようが無いと言うか、凄いもん観せられた。圧巻渾身のパクチャヌク作品。
先ずパクチャヌク作品には独特の雰囲気をいつも感じる。今回もその調度品とか屋敷から、「イノセントガーデン」を思い出させる。屋敷の佇まいも変な作りなんだが良い、とにかく良い。
次に演者。ハジョンウは飽きるくらい観てるが、今回はその役も相俟って大物感が漂う。
でキムミナですが、この方「泣く男」で初見でしたが、良いように言えば松嶋菜々子似、かな〜?くらいで、正直自分にはかわいく見えないんです。
そうそう、一生忘れられない映画「オアシス」で脳性麻痺の役だった天才ムンソリが出てたのは嬉しい。
でもやはり今回は、メイド役のキムテリに尽きるんじゃないですかね。
韓国の美女って大体鼻がとんがっていてキツイ感じが多い中、あんな素朴な美女をよくぞ見つけてその上であの役であんな事させるんかい!、とこの作品の主役である彼女はこれから多数出演していくであろう、というか彼女を使いたくなる製作者が増えるであろうと思われる。
ストーリーは「JSA」や「暗殺」の方が壮大だし面白いが、
この作品はネタバレもそうだが、他人に説明出来ないからこそ是非観て欲しいし、観て損しない一本である。
流石
江戸川乱歩風な奇譚と映像美が相まって、映画の中に深く入りこんでいけました。流石パク・チャヌクだけあってストーリーの作り込みも素晴らしかったです。私が一番びっくりしたのが、女性の描写にありました。秀子とスッキの見た目の美しさもそうですが、ふたりの心の美しさや人を愛する気持ちが真っ直ぐに描かれていました。男性が興味本位でレズビアンを描いた様にも思えませんでした。逆に男性は、欲望に従って女性を利用する醜さが際立っていました。あれ、パク・チャヌクってこういう監督だっけ?と見直してしまいました。韓国も女性に対する描き方が変わってきたのでしょうか。それともパク・チャヌクだからなのでしょうか。この作品は本当に劇場で鑑賞すれば良かったです。
映像美は満点 ストーリーも秀逸 なのにイマイチ好きになれないのは ...
原作未読だったので……驚愕した! そして蛸!
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