「誰も悪くないのに、戦争であるがために、暴力を否定しきれない」リトル・ボーイ 小さなボクと戦争 CBさんの映画レビュー(感想・評価)
誰も悪くないのに、戦争であるがために、暴力を否定しきれない
不思議な映画だった。
大好きな父ちゃんは帰って来ないのだが、なんだか感動する話だなぁ、と感じていた。示された「やるべきこと」の最後「死者を葬る」が父親のことになっちゃうとはね。
真珠湾で息子を失った父親、扁平足だったために父親を戦場に送る羽目になった兄、日本人だからという理由で彼らに排除されるハシモト。
誰も悪くないのに、戦争であるがために、暴力を否定しきれない。
原爆が落ち、戦争が終わる気配がくるが、母親は「都市がひとつ消えてしまったのよ」と素直に喜べない。やむなきこととは思うが、それをよしとしない姿勢には共感。
そんな中でひたすら父親が帰ってくるようにと、牧師の言いつけを守る主人公。異常時なだけに、その行為が心に潤いを与える。
ラスト 、どんでん返しあって、涙、涙でした。
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