劇場公開日 2017年1月31日

「4本分の映画をまとめたような豪華さ」マザーズ・デイ(2016) うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)

3.54本分の映画をまとめたような豪華さ

2024年1月29日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ゲイリー・マーシャルの遺作。

とんでもなく豪華な女優たちがキャスティングされていて、私としてはそれだけで星一つおまけしてしまいます。

ストーリー的には、群像劇で、それぞれの家族が意外なことで絡み合う構成になっているけど、基本的には分けて描いてあります。

それが、母の日にいろんなドラマを紡ぎだし、ちょっと泣けるシーンがあったり、(コメディアンのザックが赤ん坊を抱いてステージに上がるシーンはなぜだかホロっと来るのです)思わぬ出会いがたくさん描き出され、悲しかったり、嬉しかったり。

とにかく、ひとつひとつのドラマが本当に丁寧に描いてあり、どれひとつとして平凡な人生じゃないところがいい。

特にジェニファー・アニストンはさすがラブコメの女王。ひとり言が多い気もしますが、一瞬で相手との関係性を浮き上がらせる掛け合いは見事としか言いようがありません。お菓子の自動販売機にはさまるシーンは彼女以外できない芝居です。他の女優だと、哀れだったり、暴力的に見えたり、共感できないんですよね。

エンドロールのNG集も笑えます。

戦死した妻が忘れられないブラッドリーが、ビデオメールで何回も再生している妻の役は、ジェニファー・ガーナー!彼女だけは、他のキャストと絡みが無いので、お友達キャスティングでしょうか。

ジュリア・ロバーツだけは基本的には他のキャストと絡みませんが、意外なところでつながっていきます。

最近見た映画で、『僕のワンダフルライフ』っていう感動作に、昔の彼女役で出ていたブリット・ロバートソンが、コメディアンのザックのパートナーで、産みの母親と会ったことが無いために結婚をためらうクリスティンを好演しています。彼女はいま、ティーンエイジャーの役から、母親役まで、幅広くやってますね。

うそつきカモメ