モン・ロワ 愛を巡るそれぞれの理由のレビュー・感想・評価
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ヴァンサン・カッセルの魅力全開
やはり、ヴァンサンの最大の魅力(甘くて危険で離れられない、憎めない。)は、仏の恋愛映画で主役をやらないと表現出来ないのだろう。
相性か感情か
久しぶりに激情型フランス映画に触れたので、ふたりの激しいやりとりについていけないと苛つきながらも(私が歳を取ったからですかね)、何故か鑑賞した後に爽やかな余韻が残った不思議な作品でした。
ジョルジオとトニーは感性ではお互い惹きつけられるけど、相性が合わなかったのだと思います。良い時は感情が昂って、凄く楽しいと思うんですよ。でも何かしらのハプニングがないと感性が刺激されないから、感情が昂るハプニングをふたりで作ってしまうんでしょうね。そもそもジョルジオは破滅型だとは思いますが、インテリなトニーが相手だと余計に感情が刺激されちゃうのかな?ヴァンサン・カッセルは、この手の役が本当に似合いますし、ずっと風貌やイメージが変わらず安定感がありました。
苛つくけれど面白く魅力的な10年
大人の恋愛、出会っていい時を過ごして裏切られてでも離れられない10年間を、ヒロインの女性が何故かリハビリ施設で治療中に想い出すというとこがフランス映画ぽい。
ヴァンサン・カッセルはこの手の役がよく似合う。ヒロインの女優さん初めて見たのですが、最後には全てがとても好きになる不思議な女性でした。下品な笑い方もすごく好きでした。
個人的には離婚してからの2人がとても面白かった。主役の2人とその家族、友人、激情型でもとても魅力的にみえました。
ルイガレルがまともな弟の役で出演してた。意外。
所詮他人。
スキーで事故をしリハビリをしながら、元旦那との過去10年間を振り返る。
官能的ではないが、歳を重ね成熟した
大人の恋愛としてはとても未熟だが、息子がお互いを成長させている。
独身時代が長いと案外うまくいかない。
妊娠中の辛い時期自由奔放な姿がたまらなく苛立った。
2010年代のベティ・ブルー
主人公は全然違うんだけど、「ベティ・ブルー」を思い出させる、激しい愛情の映画。
主役を演じるエマニュエル・ベルコってあまり知らなかったけど、1967年生まれでこの瑞々しさってすごい。ヴァンサン・カッセルはこういう性格の悪い役が合うなあ。
他人から見ればすぐに分かること
外科的なリハビリに来たはずの女性は、早々に自身の心の中の問題と向き合うことを、医師によって促される。
この時の医師の言葉遊びのような誘いが自然で洗練されているから、観客はここで一気に主人公の回顧シーンに没入していくことができる。
いくつもの腐れ縁を保っているような男のヴァンサン・カッセルの演技が素晴らしい。女からの視線を常に捉えていて、自分の虜にすることが得意な、最高に嫌な男をさらりと体現している。
彼女はその男から酷い扱いを繰り返されながらも、結局最後まで彼を憎みきれないし、忘れることも出来ない。
彼女の弟が冷静に端から見ているその視線こそ、観客の視線そのものだろう。第三者から見れば他の選択肢があるのだが、二人はお互いにこだわり続けるのだ。
ある程度の年齢になれば、そのこだわりが自分や相手を幸せにもすれば、不幸にもしてしまうことを知る。
だが、そのこだわりから自由になれない男と女のいかに多いことか。
なぜスキー板が交差して大怪我をする事故となったのかを彼女自身が気づいていないように、なぜ自分に安らぎを与えることのない男と離れることができないのかについても、本人が最も理解から遠い場所にいるのだ。
リハビリ施設で同年代の同性と仲良くならない彼女を見ている観客には自明とも言えることなのだが。
それが愛。
あんな風にズキズキするように愛したり愛されたり、、、
すごく心に染み入りました。
最初の膝に関するドクターの言葉とか、いい台詞がちりばめられていて、メモを取ればよかったな。
ヴァンサンカッセルがはまり役!
トニーは、水野美紀に似てた。
愛と激情の日々には至らない
「ベティ・ブルー」を宣伝文句にしているがあの二人には到底敵わないしこちらの心にグッと来るモノが感じられない理解も共感も出来ない男女だった。
愛し愛され傷つけ合った10年とリハビリの様子を合間に挟んでくる意味がイマイチ解らずせっかくの良い曲も起伏がないというか映像に物足りなさも。
お互いが一緒に居たかったのか?別れた生活が正解だったのか?一体全体ドウしたかったのか?
別々の人生を歩んでも互いを意識し合っていて子供にとっては良い環境だろうが第三者が介入した時に波乱が起きてしまうようで。
「ベティ・ブルー」を筆頭に「ブルーバレンタイン」や「オーバー・ザ・ブルースカイ」に特殊だが「わたしはロランス」など男女を描いた共通点はある本作だけど今並べた映画のようにガツンと心に迫るものが無く一人の男としても女としても父・母としても残念な感じ。
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