「80年代、青年弁護士時代のノ・ムヒョン元大統領を描いた作品。」弁護人 kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
80年代、青年弁護士時代のノ・ムヒョン元大統領を描いた作品。
頑張ったことはわかるが、とんでもない拝金主義の弁護士になったと思えるほどのソン・ウソク弁護士(ソン・ガンホ)。司法書士の仕事であるべき不動産登記も弁護士が行えるように法改正があったので、ここがチャンスとばかりに名刺をばらまき宣伝する。仲間の弁護士からも疎んじられるほどだったが、徐々に他の弁護士も不動産登記の仕事をやるようになって仕事が減っていく。
そんなとき、7年前には食い逃げもしたことのある食堂へと顔を出し、懐かしむパク・スネ(キム・ヨンエ)と息子ジヌ(イム・シワン)。同窓会の2次会にも利用したが、新聞記者の同級生と対立したりと、学生デモにも反対の立場だったソン・ウソク。彼の言う「卵を投げても岩は壊れない」に対してジヌは「卵はやがて岩を越える」と反論する。そんなジヌが行方不明となり母親スネは釜山中を探し回る。身元不明死体が見つかると、死体安置所にまで赴くほどだ。
やがてジヌたち9人の若者が国家保安法違反として、逮捕されていたことが明らかになる。そこで弁護士を買って出たウソク。軍事政権下の国家を相手に裁判に臨む形となった。共産主義を読書会を通して煽っていたという罪だったが、書籍はロシアに滞在したという経験がある英国外交官のもの。完全にアカとは違うと反論するも、拷問され自白を強要されたという事実はなかなかくずれない。結局は拷問に際し軍医として派遣された者を証人として呼ぶも、彼が軍隊を無断で抜け出したとして証言を削除されるまでに・・・
裁判では負けたものの、スネは感謝しきれないくらいウソクに感謝する。そして、1987年にはデモを扇動したとしてソン・ウソク自身が被告人となる。そして、弁護を買って出た者が多数いて、裁判の冒頭でその名を読み上げる。