「思わず膝を打った佳作」アサイラム 監禁病棟と顔のない患者たち ベチィさんの映画レビュー(感想・評価)
思わず膝を打った佳作
人里を離れ、門の奥に姿を見せる19世紀末の精神病院。
そこに君臨する王たろうとする二人の名優の存在感。
非人道的な処置を施してきた精神科医療の歴史が背景にあり、患者と健常者との境界線の曖昧さや対照的な治療法の狭間で見事に揺さぶられた。
それぞれや病院の「正体」は比較的すぐに明かされるが、そこから単に観客を騙すのではなくその先に踏み込んでいく様に惹き付けられる。
主人公エドワードも人間味ある“研修医”として共感を呼ぶ。
J.スタージェスは勿論、K.ベッキンセールやB.キングズレーら豪勢キャストも見応えがある。
一捻りあって迎える着地点も粋だ。
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