「仏田舎町、ひと夏のバカンスに癒されて」プロヴァンスの休日 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
仏田舎町、ひと夏のバカンスに癒されて
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初めて会う祖父と3人の孫。
田舎の頑固ジジイと都会っ子はことごとく相容れず。
が、聴覚障害の末弟が懐いた事から交流が深まっていく。
仏プロヴァンス地方の田舎町で過ごすひと夏。
どの国でも置き換えられるハートフルでノスタルジックな作風。
日本だったら望郷に胸かきむしられるが、異国の我々から見ればフランスの田舎町の風景はちょっとした旅行気分に浸れる。
のどかさ、美しさ、どれを取っても。本当に本当に行ってみたい。
スマホを手離せず、当初は退屈な田舎や頑固なおじいさんに嫌気が差していた都会っ子でさえも。
長男は色気だだ漏れの年上女性にメロメロ。
長女はパン屋のイケメン青年といい感じに。
大金星はやはり聴覚障害の弟だろう。
屈託のない愛らしさには頑固ジジイでさえイチコロ。
ジャン・レノもいつの間にかおじいちゃん役。
にしても奥さん、孫たちから見れば祖母、おばあちゃんに見えないほど色気溢れ。
滞在はほんの2ヶ月だが、色々あった。
うんざりもしたし、喧嘩もしたし、気分転換にもなったし、家族の欠けがえのない思い出が出来た。
最高の夏だった。この一言が物語る。
個人的に特に良かったのはラストシーン。
子供たちを迎えに母親が来る。
長年疎遠だった祖父と母親。
久し振りの対面。わだかまりが一瞬の内に消え、積もる話に会話が止まらない。
その間に末弟。
家族の関係が失われる事はない。
ひと夏のバカンスがそれを癒す。
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