「水の表現がすばらしい!」ロスト・バケーション HammondJ3さんの映画レビュー(感想・評価)
水の表現がすばらしい!
本来は、頭空っぽで見られる作品です。でも、一人の女性、一匹の鮫、そして海だけで彩られる戦いがこんな濃厚なドラマになるなんて思いもしませんでした。
「ゼロ・グラビティ」や「オデッセイ」や本作のような「解放的閉鎖空間」とでもいえる舞台では、作中で出来ることが当然限られてくるのですが、そのぶん主人公の性格や知性、度胸がクローズアップされて、日常では現れたり得ない人間性が映えるのが、こういった作品の魅力でもあるかと思います。
本作では、鯨やカモメ、サンゴやクラゲといった「エキストラ」が有機的に作用していて、海という自然の懐の深さや脅威の一端を上手く演出していました。
ブレイク・ライブリーの美人という殻を破って見せてくれる演技が、鬼気迫るもので、この作品の評価を決定づける要因になったことは間違いないです。
あと鮫の眼を見て思ったのですが、「ホビット」に出てくるアゾグとか、Bvs.Sに出てくるドゥームズデイという怪物とか、あーいう連中の眼は鮫を参考にしているのかな?結構近い気がします。
☆4.5は大げさな気もしますが、個人的になんだかどハマりな作品に出会えてしまいました。
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