劇場公開日 2016年10月8日

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「誰もが淵に立つ可能性あり…」淵に立つ さくらんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0誰もが淵に立つ可能性あり…

2019年5月21日
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鑑賞方法:VOD

この家族にこの男が現れなかったら、彼らの人生はこうはならなかったかもしれない。
殺人という罪を背負ってしまった事実から、誰も逃れることはできないのだ。

「これは俺らにとっての罰だと思う」というようなセリフがあったが、確かに共犯なのに名乗り出なかった夫、何も知らずに殺人者に心を許してしまったプロテスタントの妻。

八坂はなぜ2人の娘を殺めようとしてしまったのか。2人に対しての嫉妬なのか。
幸い命は助かったが、障害を負った娘。そして、何の運命の間違いか、八坂を父に持つ息子を雇い入れることになる。

結局、どこかで人生の歯車を掛け違えてしまった男は、全てを失うのである。そこに人間としての生き方を問うているようでもある。自分の過ちを隠し、人生をやり直そうとしても、必ずどこかで裁きがあるということか。また、宗教を信仰していても、何の神の御加護はなかったということになる。

さくらん