PANDEMIC パンデミックのレビュー・感想・評価
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無慈悲な世界の中で
生存者はまず検査キッドにより陰性者と陽性者に選別される。赤ならば陰性で保護、黒ならば陽性で放置。収容所へと連れ帰った生存者は一旦隔離施設へと置かれ、ある程度の期間を経て再度選別される。...かは不透明。
陽性者はさらにレベル1~5と段階的に分類でき、レベル1であれば治療可能。しかし血清の数に限りがあるため、治療を受けられるのは必要価値があると判断された者だけ。また収容所において感染者の研究(ワクチン開発)が為されており、経過観察及びモルモットにされた後、厳重な確認の下廃棄される。
その生存者救出に当たる隊員たちには識別番号が与えられ、また役割毎に防護服の色が変えられている。防護服の有無はもちろん、認識標と防護服の色という誰にでも明白な基準を以て照会され、その人物が何者であるかが判別される。医師等替えの利かない人間以外は基本的に使い捨て要員である。
陰性者と陽性者という絶対的な基準を下に、命の選別が無慈悲に行われている世界。また収容所の安全(生存)のために何を差し置いても規律・規則が重んじられ、非感染者にも命の価値が定義され、その優先順位に則て誰であろうと否応なく切り捨てられる世界。
そんな世界において、1人称視点で物語が紡がれていくのだが、この視点というのが劇中の生身の人間たち自身の主観的な視点ではなく、飽くまでもヘルメットに装着された客観性を有するカメラの映像であり、一時的に両者の視点が同期しているに過ぎない、というのがこの作品の指針なのだろう。
初っ端から1人の例外が描かれることでブレが生じているのでは?と違和感を覚えてしまうのだが、彼の視点というのがまた1つ肝で...、いや彼の視点こそが肝で...
安全な場により行われる手段や目的を明確にする受動的なチュートリアルにて、絞られた視野の確保を行わせてから、その広大な死角への恐怖を促す唐突な実践への流れは、ゲームっぽさが伴ってしまうものの(狙いでもあるのか)、簡単には割り切れない現実へと突き落とす意図は汲み取れ、鑑賞者を強制的に彼らの視線へと同期させる。
この、劇中の人間・ヘルメットのカメラ・我々鑑賞者、との3つの視点の一時的な同期の中で、同じ任務を請け負った者たちの目的の乖離と、それぞれが把握している事実の乖離により、彼らの背負うモノを浮き彫りにし、その背負うモノ故に乖離の裏で進む目的の収束の描き出し方は見事で、
またそれを下地に、主人公のただただ娘を助けたいとする目的と、収容所の感染者は中に入れない規則及び、ドクター・グリアの医師「は」助ける(治療する)という、絶対的に相反する事象のたった一時の一致によって、凄惨たる世界において失われつつある愛を、母の愛を際立たせる演出は実に実に見事だった。
「REC」シリーズ...「28週後...」(2007)...「クローバーフィールド HAKAISHA」(2008)...「ドゥームズデイ」(2008)...「クライモリ デッド・ビギニング」(2011)...「コンテイジョン」(2011)...「エウロパ」(2013)...「ワールド・ウォー Z」(2013)...「マギー」(2015)...「サンズ・オブ・ザ・デッド」(2016)...「ディストピア パンドラの少女」(2016)...「ハザード・オブ Z」(2016)...「ハードコア」(2016)...「悪女 AKUJO」(2017)...
POVもネタが尽きて来たか
人間が凶暴化するファイラ・ウイルスがアメリカに蔓延、まだ未感染な高校生徒の救出に女性医師が学園に向かう話。
目線は主に防護服に取り付けられたカメラ目線。
救出に向かう同じメンバーに「ゲームだと思えばいい」って言われて、「バイオかよ⁉️」と頭を傾げてしまう。
映画としてはほぼ数人による別映画「アウトブレイク」風防護服を着て一人称のバイオハザードをやりたいだけだった💦
一人称目線も襲われていてその目線は無いだろうと思ってしまう場面も。
段々怖くも無くなり、お化け屋敷並みに見えるのは俺だけか❓
後々登場人物も名前を偽っているだの、職業偽っているだの、当初の目的から脱線してるだの、色々あって困ってしまう💦
オチもオチだし。
このPOV方式も何だか飽きてきましたわ。
非感染者
赤なら保護、黒なら放置・・・と、何度もつぶやくローレン(ニコルズ)。検査薬を打って、その反応によって感染者と非感染者を区別するのだ。
全体的にPOVの映像なのだが、ローレン一人のものではなく、会話する相手など、コロコロと変化するPOVという珍しい作品。今は誰の目線?などと考えてる暇もなく、ストーリーはどんどん進む。それがまたうざったい。
実は、ローレンは成りすましの医師であり、娘メーガンを救いたいがために拾ったIDを勝手に使っていたのだ。本名はレベッカ・トーマス。乗っていた救出用バスも感染者に奪われてしまい、運転手と2人で行動することになった。自宅にたどり着くものの、娘は感染していた。レベル1だから大丈夫かもしれないと思い、自分の防護服を着せて自らはタンクトップ姿に。
最後には防護服を着てないために撃ち殺されてしまったレベッカ。娘は医師だと思われ収容所に保護される・・・あぁ、なんと虚しい終わり方。
FPS風びっくりどっきり映像
FPSゲーム感覚の映像はともかく、全く面白くなる気配が感じられない。これが2017年の映画とは。90分と短いが、他の映画を見たほうがいい。
バイオハザード…!?
prime video 字幕版初鑑賞。
バイオハザード+スプラッターって感じでかなりグロいです。
ドキュメンタリータッチで、登場人物目線のカメラワークが臨場感はあるけど、画面がグラグラして酔いそうになります。
任務よりも自分の妻を助けに向かう隊員がいたり、主人公の女も自分の夫と娘だけ助けに行こうとしたり…みんな自分勝手でイライラ(*_*)
他人よりも家族が大事って気持ちは分かるけど、高圧的な態度は良くないですよ。
POVが良い
最初から最後までPOVで展開する作りが新鮮。感染者を銃撃したり、彼らとナイフを持って格闘するシーンはほとんどゲームのような雰囲気だ。血しぶきの処理が時おりチープなのはご愛嬌。結構グロいシーンが出てくるが、描写がしつこくないので苦手な人でも耐えられるかも。ストーリーはかなり救いようがない。唯一の救いはあるけれど、後味ははっきり言って良くない。
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