劇場公開日 2017年6月3日

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「「花戦さ」は成功したのか」花戦さ ガバチョさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0「花戦さ」は成功したのか

2017年6月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

知的

野村萬斎の狂言的な演技が印象に残る。様式美と言おうか、笑うにしても泣くにしても独特の大袈裟な形があり、仕草や表情を見るだけでも楽しい。
物語の中心になる萬斎(専好)と佐藤浩市(利休)とのやりとりも見ごたえがある。時の権力に仕える利休と、仏に仕える専好と立場も性格も違う二人だが、茶と花という芸の道を究める者同士の共感と信頼関係がよく伝わってくる。秀吉は驕り高ぶった権力者としてあまりに悪者に描き過ぎてはいるが、利休との対立が徐々に深まっていく様子がなかなか興味深い。対立は作品の中で「金」と「黒」との比較で象徴されている。
「花戦さ」というタイトルだが、「戦さ」というほどの緊迫感が感じられなかったのは残念だ。

ガバチョ