「鮮やかな展開と色彩!」フレンチ・ラン きーとろさんの映画レビュー(感想・評価)
鮮やかな展開と色彩!
展開のさせ方がうまく、かつスピーディなので飽きさせない。癖がなくすんなりと観られます。
そうくるか!という展開も何度かあってよかった。
画面の色味というか彩度がとても私好み。鮮明で綺麗なんです。人物の目もキラキラして見えました。
CIAのはぐれ者捜査官とスリの天才がコンビを組み…こういう設定大好きなんですよね。
ある意味はぐれ者同士で、協力はするけれど仲間ではない、という絶妙な関係が良い!
演者さんも良かった。
リチャードマッデンは初めて見たのですが、軽い感じでありながら知的な雰囲気も出ていてハマっていたと思います。
イドリスエルバはマイティ・ソーのヘイルダム役で泰然としたイメージだったので、今作の粗暴な雰囲気はいい意味で別人のように見えました。どちらの役も格好良くて好きです。
今作はただのスリなのに銃が使える、というような無理のある描写もなく、各々にできる範囲で活躍を見せてくれるのでとても好感が持てました。
アクションはカット回しが早すぎてわかりにくいところも少しありましたが、全体を通して格好良かったです。
好きなシーンは序盤のマイケルがブライアーから逃げ回るところ。屋根の上を走るだけでも好きな演出なのですが、鳩が飛んだり、花屋に落ちたり、お洒落で素敵でした。
カメラワークも色々な撮り方がなされていて、技術を感じました。
他にも、バーでのマイケルの一連の流れも鮮やかで良かったです。
唯一気になったのは、悪側の手段。もう少しやり方があったのではないかと。
ですが、終盤の展開やマスクの使い方等がめちゃくちゃ好きだったので、私の中では帳消しされました!
音楽もいい感じでした。
深さはあまりないですが、割と王道でスッキリと観終われる作品です。