「最後に示されるタイトルの意味が胸に沁みる異色のロードムービー」LION ライオン 25年目のただいま よねさんの映画レビュー(感想・評価)
最後に示されるタイトルの意味が胸に沁みる異色のロードムービー
小さな村で母、兄、妹と暮らす5歳の少年サルーは駅のベンチで待っていろという兄の言葉に逆らってうっかり乗り込んだ列車で眠り込んでしまい遠く離れたカルカッタまで行ってしまい迷子に。紆余曲折の末オーストラリアの夫婦の養子となり25年、故郷のことが忘れられないサルーはGoogle Earthを使って遥か故郷を探すという実話。
ドラマチックなロードムービーかと思っていましたが、いかんせん使用ツールがGoogle Earthなのでサルー君は部屋に閉じこもってひたすらラップトップと睨めっこ。故郷を探す過程よりもむしろ幼少期の頃の母や兄との思い出、カルカッタでの冒険譚、養父母や義理の弟、恋人との人間関係を掘り下げた味わい深い小品、最後に示されるタイトルの意味も胸に沁み渡ります。
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