劇場公開日 2017年1月13日

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「悪い方のレフン」ネオン・デーモン ipxqiさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5悪い方のレフン

2019年1月12日
iPhoneアプリから投稿

レフン監督作は「ドライヴ」しか観てなかったけど、モデル版の「ブラック・スワン」みたいなものかなー、とエグいドラマを期待してビデオで鑑賞。
冒頭を観た段階では、あーこれ劇場で観たかった…と思わされたが、どんどん失速。
結果的には劇場(監禁状態)でなくて本当によかった…という感想になってしまった。

「ドライヴ」はベタなストーリーをもったいつけた語り口とスタイリッシュな映像で見せたからこそ新鮮だったけど、こちらはストーリーの核がしっかりしてない上にただただ進みが遅くてついていけない。

主演の顔立ちがモデルとして大成しそうにないのは百報譲るとして(たとえ本物のモデルさんをキャスティングしたとして、演技ができるか問題はあるし、女優の知名度だってプロジェクトの成否を左右するだろうから)、ウォーキングの姿勢がめちゃ悪い(顔が胸より前に出てる)ので、その時点でアンミカ先生ならずとも即刻クビ宣告なレベル。
せめてそこだけはトレーニングしようよ…まあ、監督が惚れてるのはわかりました。

この作品、発端にあるのは女の美への男の嫉妬で、それは冒頭のヒロインを見つめるカメラマンの鋭い眼光に象徴されると思う。
だったら正直にそれを主眼に据えれば良かったのに、そうはせずに女同士の諍いにしてしまった。キアヌの役割も謎ですし。
結果、屍姦やカニバリズムといった刺激的なネタを扱っていながら、総体としてなんかボヤけたものになってしまい、そりゃー興行もこけるわけだ、と納得。

ビジュアルと音楽は素晴らしいので、長めのPVと思って観れば楽しめるのではないでしょうか。

ipxqi