ある天文学者の恋文のレビュー・感想・評価
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SFラブストーリー?
真綿でクビを締められるような恋愛劇。
すべては終わりから始まったのだ…本当にこれをされてしまったら普通は不気味だと思うんだけど、理系ロマンチスト同士…というか彼女が教授の死を受け入れる準備が出来なさすぎて、高いIQを無駄にフル活用したスパダリ演出を受け入れてしまっているのがなんとも皮肉。作品自体もそのあり方を優しく肯定しているように思える。でも、恋は終わってしまうんだよなあ…せつねえ〜。車外に飛び出した彼女を受け止めたクッションのように優しく、ゆっくりと、しかしまた死に別れる時を繰り返すのだ。「二度も死ぬことはない」それは、教授の事だったね。第二の皮肉は、教授はみっともない所を見せたくなくてビデオ編集したんだが、彼女が一番心動かされ(萌え)たのは闘病で老いさばらえた姿なんだな〜。風立ちぬとは真逆の「綺麗な姿だけ見て欲しかった」の演出。男女差かな。
星が死に存在しなくなった後も、その姿を見続ける。
映画「ある天文学者の恋文」(ジュゼッペ・トルナトーレ 監督)から。
どうしても、有名な天文学者とその教え子との恋愛に目がいってしまい、
不倫関係に嫌悪感を示す人も多いが、だからこそ、
この作品を通して、監督が伝えたかったことを探りたくなった。
ヒントは、主人公の彼女が書き上げた論文のタイトル。
「客星から超新星へ:死せる星との対話」
「客星」とは「常には見えず、彗星や新星など一時的に現れる星」
それは「星の不滅性」について触れている。
今現在、私たちが見上げている星の光も、
実はもう何年も、いや何億年前に死んでいる星の光かもしれない。
天文学者は、それヒントに、愛する彼女に対して
人間の世界でもどれくらい生きていると思わせることが出来るか、を
実行していたに違いない。
ちょっと長いが、彼女の論文の一部を何度も巻き戻しメモしたので、
書き記しておきたい。
「別の状況で間違いを恐れずに言うなら、天体物理学の歴史において、
宇宙に対する知識は「死ぬる星」の研究によって得られた。
星の最後に起きる大参事は、超新星爆発であれ、重力崩壊であれ、
極超新星であっても同様だが、それらによって理解できるのは、
星の不滅性というものは、想像を超えて遥かに不可解であるということだ。
数千億もの恒星の地球からの距離と、光の速度との関係によって、
星が死に存在しなくなった後も、その姿を見続ける。
それこそがまさに、星の悲惨な最後であると言える。
その姿が見えるのは、数世紀、数か月、または数秒間。
それは数十億年前に起きた、死の顕れ(あらわれ)なのである。
科学者の研究とは、もはや存在しないものとの対話である」
死んで、彼女の想い出に残るだけではなく、できることなら
いつまでも一緒に時を過ごしたい、と願う気持ちが伝わってきた。
星好きの私にとっては、ちょっぴり切ない映画だったなぁ。
深い愛
文学的でお洒落な会話がとてもいい。 教授の表情や仕草が彼女を愛しく感じてるのが伝わってきた。 こんなに愛されてる人が羨ましい。 教授の娘も言ってたけど(笑) やっぱりこの監督好きです!再確認させられた感があります。 あと音楽も優しくて教授の深い愛みたいで、ずっと聴いていたくなりました。
自分の死を有効活用
ショック療法の様なものなのかな。
愛する人のために何かしてあげたいって気持ちからやったことなんだろうけどなんか嫌らしく思えた。いつでも止めていいよってなんかムカつく。
エイミーの家庭の問題の解決はエドが生きていたらもっと時間がかかったのかもしれない。それを半年で改善させたのは良かったのかも。エドとエイミーの関係が続くこともあまりいいとは思えない。
結果的にうまくいったからよかったけど。
エドの娘とある男性(夫?),エドの息子とある女性(ベビーシッター?)が揃って映るシーンがあります。もしシッターさんが母親だったらエドは本当に最低だけど、娘と息子だけがエイミー卒業式に来ていたことからシッターと判断。まだその点でエドを許すことができるかな。家族にとっていい父親だったとは言いがたいのだろうけどね。
犬はエドはそっくりに思えた。
ロマンティック・・・?いいえ、これは不気味。
親子ほど年の離れた不倫の恋が突然終わるのは、実は病と闘っていた男エドが何も告げずに他界してしまったからだ。途方に暮れるヒロインに、エドは数々の手紙とビデオレターとメールを予め用意し、その時が来たら彼女に届くよう手配していた。ヒロインのもとには、彼からの手紙が渡されるようになる。「P.S.アイラヴユー」にも似た設定ではあるけれど、これがこの映画の場合、ロマンティックというよりも不気味に感じられて怖くて怖くてたまらない。伝えたいことがあるなら手紙一通にまとめろよという考えが無粋だと分かっていても、ここまで手の込んだことをするくらいなら、自分が病気だと分かった時点で別れてあげる優しさだって、あったんじゃないのかな?と冷めた考えが過ぎる。男のエゴイスティックな自己陶酔ばかりが押し出されて感じられて。
生前から、彼女とスカイプしている最中に届くように贈り物をしたりとか、やたら手の込んだことをしていた男。マメな男は素敵だと言われるけど、ここまでマメ過ぎるとかえって怖いし、あまりに女慣れしていて既婚者がこれではちょっと・・・と私なら思う。物語が進むにつれ、彼女のスマホからメッセージ着信音が鳴る度にちょっと背筋が寒くなってくる。その上、ヒロインの隠していた過去まで探っていたなんて、うん、やっぱり不気味。ここまで不気味なら、いっそミステリー仕立てのサスペンス・スリラーにした方が面白かったのでは?
とは言え、この映画がエドからの手紙を通じて、「P.S.アイラヴユー」のような「死後も愛し続けるロマンティシズム」を描いているわけではなく、愛した男の死をヒロインが受け入れていくその過程を見つめているのは分かる。いかにしてヒロインが不倫の恋から目を覚まし、愛した男の死を乗り越えるかの葛藤がオルガ・キュリレンコから感じられて、そこは好感を持てた部分。キュリレンコがとても美しく、彼女を見ている分には悪い気はしなかった。ただ、このオルガ・キュリレンコが魅力的であればあるほど、彼女に手を出したジェレミー・アイアンズがただのスケベオヤジにしか見えなくなってしまうのはちょっとした皮肉だけれど。
「不倫でない」としても、共感はしにくい。
ずっと気になっていたのは、教授の家族構成だ。
妻は、出てこないということは亡くなっているのか?
ジェレミーと同い年の娘がいるのに幼い息子も?、歳の差は20歳はあるんじゃないか?
ということは、娘と息子とは母親が違うんじゃないのか?
そうだとしたら、二人の妻は今どうなっている?
ずっと気になっていた。
結局、それを匂わすこともなし。
強引な個人的結論。
前妻(娘の母)を亡くし、のちに再婚(息子の母)。その後妻とは息子を産んで間もなく死別し、その心の傷が深い時に、ジェレミーと出会う。
彼女の危うげな雰囲気とそれに見合わぬ知性に惹かれる。
事故(しかも自分の過失)で父を失ったばかりのジェレミーは、教授の理性とユーモアに、父性を求め、次第に恋愛感情へと発展していった。
・・・そうだったとすれば、6年ぐらい前から付き合いだした二人の関係に納得できる。それならば、教授も独身なのだから「不倫」ではなく「恋愛」になる。ただ、教授と教え子という関係、親子ほどの歳の差、そのあたりが世間的に非難の対象となるのだろう。
だから、僕としては、二人の関係には納得している。
納得できないのは、成人しているならまだしも、まだ幼い息子を顧みないことだ。いくつかの誤送信のなかに、息子への気遣いがあったことはみられた。だけど、間もなく死を迎えるのなら、家族へのケアが優先だろう。
そこら辺のモヤモヤを全部クリアにした状態で、はじめて恋愛物語として鑑賞する気分になれる。
さて、死んでからのジェレミーへのメールや荷物をどう見るか。
正直、気持ち悪い。しつこい。
死んだ後に彼女に知らせる細工は、彼女の心の傷を深くしないようにと考えた優しさなのか?
おそらく、あと数カ月の命の時点で告白することよりも、彼女に知らせずに死んでいくことの方がダメージが少ないと思ったのだろう。立ち直りも早いと思ったのだろう。
だけど、それでも死の間際を共に苦しみ乗り越えたいと思う方が、愛する人への感情としては自然ではないか?
あれでは、まさにエゴ丸出しの「ゲーム」と非難されても仕方がない。死後のメッセージは、せいぜい2つや3つ。それ以上はまるで亡霊だよ。
星の消滅と自分の死を重ね、死後もまお輝きを届けるという主題はわかるが、その手段に共感はできなかった。
ただ、あの島は綺麗だったな。
死者による力
死が近づいている初老の男が、恋人に残した膨大なメールやメッセージ。彼の死後、彼女は彼からの恋文に力づけられて、大きな功績を残しました。
ほとんどの人は彼女の様に、死者からのメールやメッセージを受け取ることはできないと思います。
例えメールやメッセージが無いとしても、死者の言葉を思い出すこと、死者の考えに思いを馳せることはできます。死者の存在を感じることで、生きる者は思いもよらない力が出ることがあるのではないでしょうか。
人は死んだら、終わりという訳ではありません。
死者は残された生者の力になることで、死んでもなお今を生きることが出来るのです。お空の星になることは、生者がいつまでも死者を必要としているからなのです。
ヒラリースワンクで P.Sアイラブユーって 亡くなった旦那から手紙...
ヒラリースワンクで P.Sアイラブユーって 亡くなった旦那から手紙やらが届く 映画があったけど かなりつまらなかった... が‼︎ これは良かったぁ〜‼︎ こんなオサレ〜な愛され方あるの? あんなタイミング良く メールや小包が届くの? さすが 魔法使いはスゲ〜‼︎
2時間ずっと泣いてて笑われました
もうこの映画が涙のツボだったようで涙が止まらなくて開始から終わりまで終始泣いてしまいました。 年齢も離れすぎな不倫の恋愛だし、ロマンチックな事がキザで嫌いな方は下らないって思うかもしれませんが私は物凄く羨ましいなあと思ったし博士の心意気がほんとに素敵だと思ったので最高の映画になりました。 映像も音楽も美しいので、心の洗濯をしたい方は是非ご覧になってみてください。
もう一回見たら分かるかも。 鑑定士〜が好きだったので見に行ったので...
もう一回見たら分かるかも。 鑑定士〜が好きだったので見に行ったので、期待通りではなかったけれど、いつのまにやら涙が出てきてしまった。 見てから数日後..... じわじわときている。すごいアホらしいというか、馬鹿らしいことを教授はやっていると思うけど、それほど彼女のことを愛していたし彼女に恋していたんだと思うと、彼女のことも教授のことも羨ましい。自分もそういう風に愛されたいし愛したい。
愛とは?
心に残る作品でした。 愛するってすごく純粋で真っ直ぐで。 時には道を外れたり……周りに迷惑かけたり。盲目になってしまうもの。 でも、とても美しいものなんですね。 あんなに愛されるなんて幸せだなぁ〜〜と思いました。 もちろん、不倫を正当化することは出来ないし、家族がいるんですから、あんなに綺麗事では済まないとは思いましたが。 あくまでも物語って事で。。。
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