「星の光」ある天文学者の恋文 ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
星の光
僕達が夜空に見てる星々の相当な数は、既に星としての役割を終え、僕達は何億年、もしかしたらそれよりも前の星々の光を見ているのかもしれない。
この映画で綴られる天文学者エドのエイミーに対する愛情やメッセージは、一生を終えて尚、地球に光を届ける星に擬(なぞら)えた寓話のような物語だ。
亡くなる前にエイミーの行動を予想してるところなんかは、エドが光の速度で移動して自身の時間が遅れ、エイミーの未来を先回りして見ていたかのようだ。
それに、光の速度で進めば距離は縮む。エドとエイミーの距離ももっと縮まったのかもしない。
そう、これらはアインシュタインの特殊相対性理論だ。
そして、こうしたメッセージはエイミーの心にずっと残るのではないか。
僕の大学のゼミの恩師が「若くして亡くなった自分の親友が、今でも自分の傍で変わらず、都度アドバイスをくれる」と言ってたことがあった。
夜空に瞬く星々の光のようだ。
そんなことも思い出した。
今年になって、冬の大三角を構成するオリオン座の右肩にあるベテルギウスが暗くなってきていると報道が何度かあった。
ベテルギウスは明るくなったり暗くなったりする変光星なのだが、今回の暗くなる度合いは観測史上類をみないものらしく、もし、超新星爆発をしたら、その光は数ヶ月にわたって満月ほどの明るさになり、昼でも見えるようになるのだそうだ。
ベテルギウスと地球の距離は650光年ほどだから、もし、僕達が一生を終えた超新星爆発の光を見ることになったら、そんな前の宇宙イベントの光なのだ。
因みに、650光年は相当地球に近い。
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