「もはやカテゴリー的には「凡作」「散々」」ダイバージェントFINAL 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
もはやカテゴリー的には「凡作」「散々」
人々が性格によって5つの派閥に分けられた近未来、何処にも属さない異端者(ダイバージェント)であるヒロインの戦いを描いた、YA小説原作のSFアクション最終章。
カテゴリー的には「忘却」であるこのシリーズ。特に前作『~NEO』は全く覚えておらず。
前2作も併せて鑑賞。
クーデターにより派閥システムが崩壊。
自由と平和が訪れると思いきや、ジェニーンに代わりフォーの母イヴリンが実権を掌握。
そんな中、トリスたちはフェンスの外の世界を目指す…。
フェンスの外の広大な荒野。
真っ赤な大地、真っ赤な雨。
その先にある別の都市国家。
近代的なメカニック。
…などなど。
ビジュアルもスケールもシリーズでは一番なのに、何なんだろう、この面白味の無さは。
アクションも要所要所盛り込まれてるのに、そもそもの話がつまらないのか、終始ダラダラ。
これと言った見せ場も盛り上がりも展開もナシ。
ロマンス描写やドラマ部分などもはや興味ナシ。
フェンスの外の世界の都市国家に蠢く陰謀なんて予定調和、これまでの実権者が打倒され新たな実権者が台頭なんてまんま『ハンガー・ゲーム』。
「普通」「忘却」などのカテゴリーだった本シリーズだが、本作はもう「凡作」。
唯一、シャイリーン・ウッドリーを始め若手キャストの熱演だけが見物。
相手役テオ・ジェームスより、仲違いした兄アンセル・エルゴートや嫌味なマイルズ・テラーの方が売れっ子になったね。
中途半端なラスト。
それもその筈、邦題では“FINAL”って付けられているけど、この最終章は前後編で製作される予定だった。
が、成績大幅不振により、現時点で未定。TV映画として製作するという話もあったが…。
「凡作」にプラスして、「散々」のカテゴリー分けでもあるYA小説映画。