劇場公開日 2017年2月25日

彼らが本気で編むときは、のレビュー・感想・評価

全168件中、81~100件目を表示

4.0家族とは

2017年3月25日
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鑑賞方法:映画館

編み物好き、荻上監督好きなので見逃せない作品。心待ちにして見に行きました。

想像していたより編み物三昧なわけではなかったけど、、編み物をしていると心がすーっと落ち着くというのは本当にそのとおりで。とっても共感。

主人公は小学生のごく普通の価値観を持つ女の子。
トランスジェンダーの凛子さん&叔父のマキオカップルと過ごし、そういうの気持ち悪い、と思っていた彼女の価値観が変わってゆく。

凛子の苦悩と、家族のありかた、をすごく考えさせられた。
母親って子どもにとっては本当に特別な存在なのだ。
女性と母性を渇望している凛子さんがとても切ない。

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sannemusa

3.0邦画で性的マイノリティを描いた良作

2017年3月24日
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鑑賞方法:映画館

知的

荻上作品らしい食事の風景や画から出てくる温かみはそのままに、今回はしっかりとテーマを持たせている点に新たな境地をみました。役割を明確にするために多少キャラ設定に偏りを見せているものの、全体の構成はよかったかと思う。
予備知識も特になく、生田斗真がキャリア最高の演技をしていると吹聴されて観てきたので役柄を知ったときは度肝を抜かれましたが、変に尖った役よりも柔らかさを演じさせた方がハマっていた印象を受けたことから、こちらの方が彼の本質に近いんだろうと感じました。
LGBTを描いた作品は国内では多くはなく、もっとも偏見や理解も少ないので、作品としては難しいテーマにチャレンジしたなと思いましたが、時の流れに身を任せ“受け入れる”監督の作風はラストにも反映されていて哀愁を感じさせてくれる。

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キース@Keith

5.0人のあり方、家族のあり方。

2017年3月24日
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鑑賞方法:映画館

人はひとりひとり自分の中にモノサシを持っていて、そのモノサシで計れないと“自分とは違う”と判断して“嫌いだな” “変だな”とか“気持ち悪いな”とか感じるんだと思う。

それは別に悪いことでも、間違ってるわけでもないから「そういう風に思うのはよくないよ」って正すのも変だと思う。

ただ、自分のモノサシだけでは計れない人は数え切れないほどいるわけで、自分の枠だけで捉えてしまうとちょっともったいないんじゃないかなって思う。

モノサシだって、長さも色々あれば巻尺みたいなのもあるし、形を変えればコンパスだってあるわけで、色々なものを色々な角度から計ることができる。

片方を見てこうだってなる前に、違う方から見てあぁ、本当はこうなんだって分かった方がもっといいんじゃないかなって思う。

この映画は改めて人のあり方を考えさせられるなと思う。また、家族のあり方も。

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lily.a

4.0明日に希望が持てる

2017年3月22日
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鑑賞方法:映画館

幸せ

 トランスジェンダーがテーマの分かりやすい作品である。
 かつては肩身の狭い思いをしていた性同一性障害の人たちも、時代を経てその存在を正当に認められるようになってきた。それは彼らの努力というよりも、医学研究の功績によるところが大きい。所謂オカマだのオナベだのと呼ばれて差別を受けてきた人々について、それは性同一性障害という症候群であることを世間に知らしめ、本人の責任ではない生まれつきの特徴なのであるという「常識」を定着させた。人間の中には人種や民族の差に無関係に、性同一性障害の人たちが存在する。
 お陰でカミングアウトのハードルも少し下がってはきた。しかしハードルがまったくなくなった訳ではない。依然として差別意識は存在するし、結婚や就職など、人としての評価が量られる場面では、不利を被ることもある。
 映画ではその辺りの差別する人たちの代表として小池栄子が同級生の母親役を好演していた。典型的な偽善者の役だ。この人は美人で頭もよく、演技もとても上手だ。脇役として非常に重宝する女優さんだと思う。しかし逆にそれが災いして、なかなか主役に登用されない気がする。そろそろ代表作を得てもいい頃である。
 生田斗真の怪演には驚いた。ありがちなトランスジェンダーの類型かと思っていたが、いくつかの心に残る台詞を言う。ひとつは少女に向って語る「怒りを感じたときはじっと踏ん張って通り過ぎるのを待つ」という言葉。そして怒りをこらえた少女に「偉かったね、よく我慢したね」とねぎらう言葉。これらの言葉が価値を持つのは、その前に相手役の桐谷健太が言う「リンコさんみたいな心の人と付き合うと、男だとか女だとかどうでもよくなるんだよな」という台詞による。
 素直で裏表がなく、嘘をつかず、誰にでも親切で、怒りを覚えたときは編み物をしてじっと我慢し、通り過ぎるのを待つ。そんな人がいたら、桐谷健太の言う通り男でも女でもどうでもよくなる。そしてつい思ってしまうのだ。もしかしたら自分も、そういう人間になれるのではないか?
 映画としての評価はともかく、観終わった後で明日に希望が持てるようになる、清々しい作品である。

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耶馬英彦

4.5人は鏡

2017年3月21日
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「これまで生きてきた中で、そういう人たちと出会ったことがない。」
こういうことをよく聞くのですが、それはあなたがこれまで、人とそういう付き合いしかしてこなかったからなんだよ。
人は鏡。
話したいと思える人には話しています。

リンコさんの周りにも様々な人たちがいました。
数でいうと、味方になる人たちの方が圧倒的に少ないです。
ですが、その味方の人たちのパワーといったら。
この人たちとだったら、生きていける。
なんて素敵な人たちなんだろうと、あたたかい気持ちになりました。

あるがままで生きることの難しさを映し出しながらも、だけど希望を持たせてくれたり、人に優しく接したくなったり、そう思わせてくれる、心にあたたかさを届けてくれる映画でした。

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ハクタカ

4.5朝一にも関わらず意外と多いお客さん

2017年3月20日
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鑑賞方法:映画館

同僚に勧められて見に来ました。私もあなたにこの映画をお勧めします。
生きていれば必ず何かに躓いたり、落ち込んだり、不安になったり、死にたくなったり、投げやりになったりします。そんな時、勿論動けなくなればそれはお医者ですが、その前段階で私は昔は銭湯に今はサウナに行く事にしています。そこに行くと様々な世の中の会話が聞こえてくるから、ボソボソとした愚痴が聞こえてくるから。この映画もそうしたノイズ、スクリームに近い生きている呻き声かな、それがいく層にも重なり、共振し、反発し、聞こえて来ます。
多様な生と性、家族の多様な形、親子関係の複雑さ、人間観の重層化、そうしたものに触れるだけで、自分の置かれた位置が違う角度から見られます。
映画のストーリーとしては、かなり意図的な構成、構造で、伏線が散りばめられていて、でも啓蒙的ではない。
最近はヴォイスよりもノイズの方により価値がある様な気がしています。沈黙を見たり、沖縄の渡嘉敷島に行ったりした事が多少、影響しているのかもしれません。自分にとってはノイズでも相手にとっては叫び声だったりする事って、こういう映画を見るとあるあると、気づくのです。

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アツサミー

5.0優しい気持ちになれる映画です。

2017年3月19日
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鑑賞方法:映画館

荻上直子作品が好きで見ましたが、
ここ数年で、1番感動した映画かもしれません。

トランスジェンダー、性同一性の状態にある人。

オネェの人たちをテレビで見ない日はなく、
性転換手術というものがあり、
戸籍を変えることが認められ、
結婚も許される。

世の中の仕組みは生きやすくなっているけれど、
きっと生きやすい世の中ではない。

理解されないこともある。
偏見の目は無くならない。
それだけでも辛いのに。

体を女に変えても、戸籍を変えても、
結婚しても母親にはなれない。

同じ女なのに、体が違うだけでどうしてこんなにも辛い思いをしなきゃいけないのか。

心はこんなにも母親になれるのに。
世の中には子どもを捨てる親ばかりなのに。

理不尽さに涙が出ました。

周りにトランスジェンダーの人がいるわけでは無いけれど、
この映画を見たおかげで考え方が変わりました。

本当にたくさんの人に見て欲しい。
そして親として、体が大人になり始める年代のお子さんに見せて欲しい。

きっと優しい気持ちになれるはずです。

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のん

5.0家族の話

2017年3月19日
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鑑賞方法:映画館

がっつり泣かされました。ひとつひとつの台詞や情景が優しくて悔しくて見終わっても思い出してまた泣けてきます。
生田斗真も桐谷健太も良かった。田中美佐子ママも。

トランスジェンダーを扱ってるけどこれは家族の話なんだな、と。

私のまわりにはLGBTの人がいない(と、思っている)ので映画や本を通したら憤ることができるけど、実際に周りにいたら同じように憤ることができるのかな。
映画はハッピーエンドでもバッドエンドでもなかったけどカイくんやトモの将来が優しい社会になっていたら良いんだけど。

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あき

5.0ありのままに生きてほしい

2017年3月19日
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そう思わせるような映画だった。
ほのぼの感あり、ちょっぴりの幸せあり、社会問題ありの内容で、LGBTがより身近に感じるものでした。

リンコに対して直接傷つけるような描写がなかったのは、配慮されててよかったと思います。

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ケンコバ78

5.0編まずにいられない世の中

2017年3月18日
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冒頭の意味も解らず残酷に言葉をぶつける子供。
ムカつくけど身に覚えがある。
あー……私もやったわ。意味も解らず、とにかくこの言葉は相手を貶める言葉。言われる方が悪いんだと。
タイムマシーンがあったらあの頃に戻って子供の自分を殴りたい。

主人公トモも『コレはイケない人種なんだ』と漠然と思う。
それが物理的にも触れ、ぶつかって歩み寄り、今度は偏見に怒りながらどうしようも無いと飲み込む。
一番悔しいハズのリンコが「よく我慢したね」と優しくトモを誉めるシーンはどう言っていいか解らない。

同級生の胸の内を知り、ある事件で「絶対に間違ってないっ!ぜーったい!ぜーったい‼」と力強く肯定するシーンはさぞ、同じ環境の女性(男性)は勇気付けられたと思う。
カイの母親や偏見を持つ人間は『普通』と『常識』を凶器にマイノリティーを叩く。
理由は単純。
『自分と違う人間は気に入らない』
それだけだ。

映画はハッピーなのかバッドなのか薄らボンヤリした感じでエンドロールが流れる。
これからも偏見に晒されるリンコとマキオ、カイ少年のこれから。
未熟な母親とトモ。

この映画がハッピーエンドになるかは、この世の中次第だ。

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オカマ声ちゃん

5.0圧倒的な母性の話

2017年3月17日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

幸せ

トランスジェンダーで手術済みの女性を演じる生田斗真さんが話題なので
どうしても、LGBTQの話に引っ張られるけど
主題はやはり母性の話なんだな〜〜

主人公のトモと母ヒロミの話
ヒロミ、マキオ姉弟と母サユリの話
リンコと母フミコの話
トモのクラスメイト、カイと母ナオミの話
そして主人公のトモと母になりたいリンコの話

様々な状況の親子が出てきてそれぞれの苦悩を抱えながら
子供と向き合ったり向き合えなかったり〜

トランスジェンダーの生き辛さにも触れてはいますが
トランスジェンダーだけでなく、
現代の社会状況の中では生き辛い何かの事情を持っている子供
虐めや、心の揺らぎで悩む子供
子供を持つ母の思いは共通すると思うので
他人事ではなく全ての母に見て欲しいと思う作品でした。

役者人もみんな上手い!主要キャストの三人はもちろんのこと
リンコの母フミコを演じる田中美佐子さんが
全部持っていく!!最近、いい役をされます。

出番はほんの数カットですが江口のりこさんの
ほんのちょっとの表情の変化が素晴らしい!
こういう役、本当に上手いなあ〜〜

トモの友達の母親役の小池栄子さんも良い。
現実ならこうだろうな〜〜と思わせる母親を
大げさでなくシンプルに演じていて
彼女は彼女でとても戸惑っていることが伝わる。

全体に良作です。
特に花見のシーンの多幸感〜。
いいものを観せてもらいました。

一つだけ気になったのは、リンコさんの衣装がいまいちダサい事。
体が大きいのを気にして体の線が出ない服を着ている設定?
なのかもしれないけど、ちょっと酷すぎないか?
逆に変な目立ち方をしてる気がする。
あれではナオミでなくても引いてしまうわ。(笑)

@お勧めの鑑賞方法は?
なんでもいいから兎に角観て!!

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星のナターシャ

4.0親でいる事を考えなおしました。

2017年3月17日
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鑑賞方法:映画館

この映画を見た日の夜、子供を抱きしめて寝ました。
愛おしい、なんとも言えない気持ちになりました。

男の人と、添い寝するのとは違う…
ふんわりとした、暖かい気持ち

ん〜、言葉では言い表せ無い感情です(^O^)

物語の終わりは、現実的でハッピーエンドとは言えませんでしたが、後味は悪くない映画でした。

生田斗真さんの演技は素晴らしい!

10月28日の『先生』も必ず観に行きます。

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かえるパン

4.0それにしちゃあ、、デカいなリンコさん。

2017年3月16日
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笑える

悲しい

幸せ

私の周りにはトランスジェンダーさんはいないので、興味半分にて視聴。

最初、生田斗真演じるリンコを観た時は正直「デカイな」と思いましたし、「これで設定大丈夫か?」とも心配してましたが、それは観るに連れて納得出来ました。(デカい事は大人リンコのトラウマですし。)

見所は何と言っても調和の取れたキャストと優しいストーリーでしょう。外国映画賞も納得。

登場人物(キャスト)はトランスジェンダーのリンコ、リンコを愛するマキオ、母親(ヒロミ)に捨てられたマキオの姪トモチャン、若い彼氏が好きなリンコの母親。等など。
キャストの設定と話の展開が上手く絡み合っていた。(絡み合い過ぎた感もあり。)

108つの編み物XXXや、最後の贈り物の編み物XXXX2つなどユーモラス部分もある。

逆に違和感もある事はある。トモちゃんのお婆ちゃんである。
ボケがかなり進行しているのに、後半鯉の池ベンチにてあんな昔の人生話は詳しく普通話さない。
ちょいシラけた。

映画自体の雰囲気は好きですが、この映画でトランスジェンダーさんを自分が拒否反応無く受け入れる事が出来たか?は別物。

完全に大人向けの作品。自分の家族一緒には見に連れていけない。

最後に
トモちゃんの「切ったXXXはどうなったの?」の質問に対し、リンコがマキオのいる前で具体的説明するシーンにには吹いてしまった。

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巫女雷男

4.5癒される時間だった

2017年3月15日
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幸せ

楽しい

ジェンダーていう言葉は初めて聞いたけど、この映画を見てなければ、その人達に少なからず良くない印象を持ったと思う。

でも彼女達には、本当に苦しい葛藤があって、それでも自分らしく生きて行きたいんだという思いが痛いほど伝わった。

それを理解してくれる人がいるっていう事は、どれだけ救いになる事かという事もまた然り。

生田斗真に賛否両論あるようだけど、俺は彼が演じてくれたから、こんな感想を持てた。

現実はもっと色々あると思うけど、少なくとも俺には影響を与えてくれた作品。

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ゼットン

3.5そー言う事?、

2017年3月15日
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正直な映画ですね、、
小学生相手にさらりときわどい話。
でも、皆知りたがってることだったりするわけで。
自分の、弱い部分を知る人間は他人に優しくなれるのかな。皆、せーいっぱい生きてる。
最初の違和感が徐々に薄れる、リンコの人としての魅力かな?
ただ控えめな大人しい女じゃない、いい女だった。

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モナチン

5.0日常を大切に生きるということ

2017年3月15日
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泣ける

笑える

幸せ

トランスジェンダーと言うことはあんまり問題じゃなく、何かを大切に生きるということ、何かの考え思想に囚われるのではなく自分で考え自分の核を築くということ。そんな事を気付かせてくれる映画でした。深刻になるのではなく、笑ったりほのぼのしたり、ちょっぴり泣かせてくれました。

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absorb

5.0圧巻の作品

2017年3月14日
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トランスジェンダーを扱った良作。俳優陣が凄い。特に生田斗真の演技が圧巻。今年一番の映画でした。

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あいわた

5.0癒しから母性へ。荻上監督は、明らかに変化し、成熟。

2017年3月14日
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泣ける

笑える

幸せ

 『かもめ食堂』『めがね』などで癒やし系のイメージが定着した荻上直子監督が、自ら「第二章」と位置付ける5年ぶりの新作です。本当に、第二章にはいったなぁと感じました。これまでの“たそがれる”という癒し感覚をベースに、それを発展させる形で“母性”を感じることができました。
 女性の自立した生き方を独自な感覚で描き、拍手喝采された『かもめ食堂』。経済的に豊かになり、日本の外へ自由に旅立った格好いい、あの時代の女たちから、荻上直子の関心は、明らかに変化し、成熟したといえるでしょう。

 本作は、まず性的転換をしたリンコに目がいきがちです。でもリンコが幸せをつかむまでの苦難を描く作品ではありませんでした。彼女自身も恋人もすでに当たり前に受け止めているという前提からすでに作品は始まっていたのです。

 それより強く感じたのは、リンコが同棲相手の姪っ子トモに見せる圧倒的な母性。それが最近まで男だったとは思えない仕草だったのです。母性を感じさせるのはリンコばかりではありません。この作品には、いろいろな“母親”が登場してきます。例えば、息子の心が女性であることを受け入れ、守り抜くリンコの母。息子に同性愛の気があることを嘆き、リンコに近づけまいと拒絶するトモの同級生の母。前者は性同一性障害を受け入れた母であり、後者は受け入れることができなかった母に思えてきます。けれどもどちらの母親も子供のことで必死なんです。我が子を愛するがゆえの言動を、荻上監督は一刀両断としない視点、世の中にはいろいろな人がいるという多様性を認める監督の豊かな視点を感じられてとても好感が持てました。

 母である前に女でありたいトモの母(ミムラ)。時折娘を捨て男に走るため、小学5年生のトモ(柿原りんか)は、何の前触れもなく独り置き去りにされてしまいます。そこには、トモが好きだからと、母がコンビニで買っきたおにぎりが大量に残されていました。母には、コンビニのおにぎりを食べると吐いてしまう娘の嗜好も知るよしもなかったのです。

 そんなトモがいつも頼ったのが、叔父のマキオ(桐谷健太)。マキオの家に向かうとトモを温かく迎えてくれたのは、マキオの恋人で、女性への性別適合手術を受けたリンコ(生田斗真)でした。その日から3人の新しい暮らしがはじまります。

 初めはリンコを不審の目で見るトモでしたが、実の母より母らしいリンコに次第になついていくのです。ふたりの心が通い合う様子に本当に心が温まりました。
 けれども気まぐれなトモの母親は、いつ男に飽きて、家に帰ってくるかもしれません。でもそんないい加減な母親よりも、絶対にこのまま3人で暮らした方が幸せだと思えるような展開。
 子供を産めないリンコは、正式に法律として女性と認められたら、結婚してもトモを自分の子供として引き取りたいとマキオに告げます。
 表題の『彼らが本気で編むときは』の意味は、リンコが“男性”を卒業する一区切りとして、趣味の編み物であることを目指したことに由来します。そのあることとは、かつて身体についていて手術で切断したイチモツを供養するため、イチモツに似せた編み物を108個の煩悩の数だけ編み込み、焚上げて供養することだったのです。最後はリンコだけでなく、マキオもトモを協力して、何とか作品のラストに間に合わせます。だから彼らは本気で編んだのです。でもそんなことが本作のネタバレではありません。

 大事なネタバレポイントは、トモに降りかかる家族の絆の問題。でも家族は簡単に選手交代ができるチームではありません。ともすれば「絆」という言葉が安直に描かれがちな作品が多い中で、その意味を深く考えさせられる結末でした。

 それにしても本作で堂々と主役のトモ役を演じた柿原りんかという子役は、なんと肝の据わった子なんでしょう。母親の育児放棄にもめげない強い気性を立派に演じてくれました。あれがあったからこそ、リンコの母性を貪るかのように懐いていく過程が輝いたのでした。そして難役をさらりと演じた生田の好演も忘れがたいもの。トモを抱きしめている姿は、どこから見ても母親そのもの。そんな母性の描き方が素晴らしくて、繊細で泣けました(T^T)主演女優賞をあげたいくらいです(^^ゞ

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流山の小地蔵

4.0評判通り面白かった。 理解のあるリンコの母とクラスメートの少年カイ...

2017年3月13日
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萌える

幸せ

泣ける

評判通り面白かった。

理解のあるリンコの母とクラスメートの少年カイの母との差。

何でもゆったりと受け入れるマキオ、いい人。

子役のトモ役の子、ネグレクトの親の元、しっかりしているようで、どこか心に歪みを抱えている演技。リンコを受け入れることで、その歪みから解放され、快活になっていく様。そして 人目を気にして 学校では声をかけるなと突き放していたクラスメートのLGBTの男の子を受け入れる。素晴らしい演技だった。108の煩悩を知らずに、消費税込?のセリフは笑ったw

男か女か、二つにバッサリと分けてしまう学校教育の残酷さ。これは差別意識の温床だな。こんな社会問題がある中、教育勅語を素晴らしいとか言ってる連中のなんと愚かなことか。

リンコ役の生田斗真の演技に文句はないが、やっぱホルモン打ってないし見た目が不自然。中村中とか本物のLGBTの人を起用した方が良かったのでは?

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月野沙漠

3.5慣れは大事

2017年3月12日
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知的

幸せ

「性同一性障害」が題材。身近にそういう人がいないと、一般人はこのことに無関心で、実際に会えば最初は違和感を覚えると思う。生田斗真という男っぽい俳優を役に当てたのも、世間一般の反応を強調したかったのかもしれない。何でも慣れが大事であり、すぐにリンコの優しいしぐさや表情、声の出し方などで、心の美しさが伝わってきて、自然に受け入れることができた。
ずっと偏見や差別を受けて生きてきたリンコと、母親にネグレクトされてきたトモを中心に、彼らを取り巻く人々によって物語は展開していく。ともに心に傷を負った二人の愛情がとても美しく描かれている。最終的にトモは母親のもとに戻ってしまうが、リンコ、マキオと新しい生活に踏み出す形にしたほうがスッキリすると思った。

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ガバチョ