「事実だけ」愚行録 にあさんの映画レビュー(感想・評価)
事実だけ
実際に起きたことだけが淡々と描かれてる。
愚行録、タイトルがぴったり。
ちゃんと犯人も経緯も動機も分かるし、
事件に対してもやもや感が残ることもない。
キャストもしっかり演技のできる、
そして見た目のいい人たちを
うまく揃えて配役しててすごく良かった。
実際に起きた事象だけが描かれるからこその
この映画の良さなんだろうけど、
やっぱり兄弟それぞれと、夏原さんの心の内を、
想像するのでなく、こうだった、て
見せてほしくなってしまう。
濱田マリが実母にもの言うところは、
救いだったな、、。
でも、娘の父親に関しては、エグすぎた。
あまりに、満島ひかりが不憫で。
これだけたくさん人が居ても、
だれも居ない現実、社会。
誰かが居てくれたら、
そう思わずにはいられない闇深さ。
<誰かが居るはずなのに、1人にされてるこの状況>
<誰かが居てくれたら普通でいられた>
<誰も居なかったから 仕方なく踊るしかなかったんだ>
これは映画とは全く関係のない
アイドルの曲だけど、そんな歌詞がリンクする。
それと妻夫木くんの夜のカフェシーンだけは、
あまりに下手でどうした???!過ぎた。
あれはあまりに酷くて残念だった。
白夜行に似た、幼さ、未熟さ、稚拙さ、
そういった痛みを伴う映画だった。
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