「作品全体を覆う暗ーい闇が秀逸」愚行録 ポップコーン男さんの映画レビュー(感想・評価)
作品全体を覆う暗ーい闇が秀逸
冒頭のシーンから非常に気分が悪いw
おっさんが妻夫木におばあさんに席を代われと偉そうに注意する。
「いや、おばあさん何もいってないじゃんwそれに席を譲るのって言われて譲るんじゃないよね?おばあさんも恐縮してるしwこんなおっさんは自分の場合は気づかないフリして寝るんだろうなー」と思ったw
その後の妻夫木が病を患っていたかの様な演技、他の乗客の他、見ていた観客も「あれ?」と思ったと思う。
しかしバスを降りてしばらくすれば何もなかったかのように歩いていく。
まあこう言うのが好きなんだけど、マジでこんな性格のやついるよね。救えねーっていうか。
こんな内容ですすんでいくのか、と思ったら最後までそうだったw
しかし、今作は最初から最後まで一貫して薄暗くて、ジトジトした様な色使いや構図やシーンが非常に多かった。
もしかするとそれを重要視しながら作られたかもしれない。
妻夫木をはじめ、満島ひかりもかなりぶっとんだ役を作っていた。所々でクローズアップされる指や手が本当に病的に細く、マジで精神を病んでいる様子を忠実に演じていた。
この2人は『悪人』以来の共演か?あの作品もダークな作風が印象的だった。
小出恵介はあまり好きな俳優では無いが、今回の役柄も非常に嫌いなキャラで一層苦手になったw
しかしそれは役を作り込んでいたからであろう、本当にやなやつだw
他のキャストは疎いのであまりしらないが、見たことある俳優が散見された、しかしながらどの人も淡々とインタビューに答える様子は逆にリアリティーがありそれもまた気持ちの良い物ではなかった。
原作を読んでいないので最終的になぜ取材を始めたのか等が明らかにはならなかったが、ラストの答え合わせでは想定内ではあるもののすくなからず衝撃的ではあったし、人によっては吐き気を催すような内容だろう。
あとこの作品の殺人事件は世田谷一家殺人をモチーフにしている様な気がする。
普通の作品に飽きた人、すっきりしない作品が好きな人は是非w
あとオフィス北野の作品なんですね。