「「愚行」は誰でも持っているもの」愚行録 ガーコさんの映画レビュー(感想・評価)
「愚行」は誰でも持っているもの
誰も嘘はついてない。
でも、感じ方や考え方が微妙にずれている。
その結果、一人一人の発言も違って見えてくる。
妻夫木聡さん演じる田中は、一家殺人事件の真相を調べるために動き出します。
取材で、聞き取り調査をすればするほど、見えてくる真相が違うため、何が真実で何が偽りなのか分からなくなってしまいます。
また、記者である田中は、妹が育児放棄で逮捕されたことを受け、かなり精神的にも厳しい状況に…。
取材を続ける彼のバイタリティの強さは、妹を思うが故に発揮されている状態のようです。
秘密を隠し持っている妹と、一家殺人事件の真相が意外なところで繋がり、衝撃の結末を迎えた瞬間には驚きました。
毒にはなっても薬にはならない、ドロドロとした内容に、観終わった後に残るのはドロドロとした感情のみ。
誰も救われない結末が悲しいです…。
コメントする