「おなかいっぱい。」3月のライオン 後編 fukui42さんの映画レビュー(感想・評価)
おなかいっぱい。
前編は時々光も見える、短いトンネルの連続のような話だったのが。
後編は実に暗く長いトンネル。その先に何があるのかわからないという。
「守りたい大切な人」。そしてその人のためには、自分は何ができるんだろう。それまで控えめキャラだった零が、川本家の父に反撃に出た時は。それだけ自信がついたんだなと。
だけど家族の問題は、一人がこぶしを突き上げて解決するものではない所が、哀しいな。
「うちにはあんたの地雷が埋まってる」by義姉。きっつー。
後編では対局の場面も多かったです。
全く将棋がわからないなりに、「それってマズイ手なの?」「ついに負けました、か?」って感じ。棋士の表情で読み取れます。
対局前に義父が「お前の前に座るのは人間。自分で作ったバエモノと対戦するな。楽しんでおいで」。トヨエツさん、なんて優しい表情。先輩棋士であり、育ての親としての発言がほろり来ました。
前編ではA級棋士・後藤役の伊藤英明さんが、どうもしっくりこなかったのですが。
後編ではその目力、凄かったです。エンマさまににらまれているような。
終盤の零VS後藤の対局は、見ごたえありました。迷える若者とベテラン。「義父の言葉、思い出せよ」と零を応援してました。
140分あっという間でした。というか力が入りすぎて疲れた(笑)。
あの終わり方は意見が分かれそうですが。これ以上はお腹いっぱい過ぎて、これくらいでいいかも。
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