ローマ法王になる日までのレビュー・感想・評価
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観てはやめ、観てはやめ
ローマ法王って結局のところ何を基準に多くの支持を得るにいたり、選ばれるのだろう。結局、これ観てもわからなかった。
政治みたいに派閥があるの?それとも、布教活動や指導力を総合評価でもされてるの?あと、神父はみんななりたいものなの?なるとオイシイの?
こんなこといってる時点で、これ観る資格ないわな。全然入っていけないので、観てはやめ、観てはやめ、を繰り返した。
しかしながら、マリア様の結び目くだり涙するシーンは美しい。
タイトルなし
現ローマ法王フランシスコ (ホルヘ・マリオ・ベルゴリオ)
激動の半生が描かれた映画
時代背景と共に彼の人となりを観た
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アルゼンチン軍事政権下での弾圧
刃向かうものは力でおさえ
行方不明者は数知れず
ゴミでも投棄するかのようにヒトを空から
…命を奪う
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平和を祈り人々に寄り添う
彼は良心に従い行動する
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聖母に祈るシーンには涙が流れ出てくる
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一神教であるキリスト教
そして地上においてキリストの代理を務めるローマ法王は
なかなか理解しにくい存在
でも映画を観ると少し…
ほんの少し…わかった気がする
.
数日前のCNN News
法王は同性愛者と対話し
『神があなたをこのようにつくり、このままのあなたを愛している』
『あなたも自分自身を愛しなさい』
と語ったと😌.
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ドラマ
『ピウス13世美しき異端児』
ジュード・ロウ演じる型破りな教皇も
素敵で興味深く観ました
結び目を解く
宗教がいかに人々の心に寄り添うものであるかが分かる。心から祈れば、聖母が(私たちを苦しめる)結び目を解いて、災難から身を守ってくださるという。難しいのは、司教の出身国である、アルゼンチンの軍と宗教との関係。映像の色彩が美しい。時折、残酷なシーンはあるものの、見応えはある。宗教の力を信じて、市井の人々と向き合おうとする姿勢に、じわじわと感動させられる。観てよかったなと思う。彼が来日する日も近いのではないか。
闇の深部に降りる人
このような苦しみ多い時代と国を選んで生まれてきたかのような、のちにローマ法王になる主人公。
友人達、仲間達が次々行方不明になる中で懸命に解放に向けて働きかけた。自分自身も命の危機と隣り合わせであった中、その苦悩は想像し難い。
ただ、平和を祈り寄り添う。その事がこんなにも難しい事なのかと、考えさせられた。
未だ知らなかった歴史を知る意味でも非常に鑑賞する価値のある映画だと思う。
結び目を解く。
アルゼンチン怖い。シンプルだがこの一言に尽きる。軍事政権がここまで、法律やモラルをあってないようなものまで貶めてしまうとは。自分達に都合の悪いものは容赦なく迫害・殺害する。
海に淡々と人が打ち捨てられて行くシーン、音楽もなく静かな波の音が聴こえて本当に怖かった。
ただ反抗するだけでは命を奪われて終わってしまう。社会を見て、周りを見て臨機応変に人々を守るよう行動してゆく主人公が素晴らしかった。スペイン語で祈りを聴きながら、結び目を解く話を聞きながら涙するシーンにはじんわりきた!
ただ老人になる時の切り替わり?がイキナリのように感じたのと、若かりし頃とあまりに別人のような顔立ちになっているために本当に別人かと…。
法王様は人間なんだよね
映画の作り方がヘタで?な部分も多かったけれど、
カトリック教会の仕事や構成がかいまみえて面白かったから満足。
ある意味現法王のヨイショ映画なのかも知れないけど、 やっぱり法王として歩き出したシーンでは泣いてしまった。
「心から祈る」だけで物足りない感じ。
ラスト4本の仕上げということで、今日の1本目は見ようと思って見逃していたけど、名画座で上映されていると知った『#ローマ法王になる日まで』。
現教皇フランシスコの半生を描いたものだけれど、期待外れな作品でした。
アルゼンチンの現代史の知識がないと、独裁政権と、圧政に抗する民衆や武装組織と教会組織という関係は、表層的には想像できるものの、それぞれのつながりは示唆的にしか示されないので、理解がしっかり追いつく前にどんどんストーリーが進んでしまう印象。ざっくり言うと眠くなりやすい。
そして、民衆に寄り添うベルゴリオ神父(のちこ教皇フランシスコ)もスーパーマンではなく、民衆は弾圧されたり、暗殺されていく。この無力で人間的で、そしてそれゆえに苦悩を持つことになるさまを描き出そうとした意図があるのだろうけど、それにしてもあまりに残念な感じ。
そのため、「行動者」ではなく「心から祈る」(序盤のシーンと、後段にそれぞれ出てくる)人として描かれていて、結局はある程度うまく日和見していいキャリアパスに乗った人というように窺えて、それはそれで職業人としてひとつのモデルではあるけど、物足りない。
2017年 通算50本目(目標まで3本)
感想:★★☆☆☆
アルゼンチンの知識不足を痛感
社会に対する自分の無力さを痛感し、悩み苦しみながら模索する中、祈ることでの魂の解放と勇気に気付かされる、となるのだけれど...。
私的には、アルゼンチンの近代歴史に関しての知識があまりにもお粗末だったので、どうしてこんなに苦しんでいる人達が多いのか、ちゃんと理解できなかった。また、主人公の顔が、若い頃と、年老いた現在とで他人のようで、なかなか同一人物と思えなかった。等??の気持ちが残る映画だった。
感動した。
アルゼンチンについて、もっと勉強してから観ればよかったと反省。地道に間違いなくやっていれば見ている人、評価してくれている人は必ずいるんですね。若い頃、来れなかった日本にいつか来て欲しいと心から思う。
中庸
組織のトップにたつひとは、過激に物事を追及するより、その真ん中でなんとかいいほうに持っていこうとするバランス人間。Pope Francisにはたくさんの人が期待している。より良き世界に少しでも近づけて欲しい。そんな思いのこもったいい映画だ。
アルゼンチンの軍事政権の酷さが克明に描かれていて、人間が人間に対し...
アルゼンチンの軍事政権の酷さが克明に描かれていて、人間が人間に対してここまでのことができてしまう恐ろしさが重く印象に残ってしまい、ローマ法皇のことがあまり思い出せない。
権威を讃える不自由な精神
キリスト教は自由と平等と寛容を説き、欲望を超越することで魂の平安を得ようという宗教である。教え自体は仏教とあまり変わらない。違う点は布教の姿勢だ。仏教は布教よりも修行を重んじるのに対し、キリスト教は布教を熱心に行なう。イスラム教も布教には熱心だ。
それは教義の違いに由来する。仏教は菩提薩埵が修行を通じて涅槃を極めたのに習い、般若波羅密多を唱えて恐怖を克服する修行を行なって悟りに達することが目的とされる。しかしキリスト教では、聖書に「汝の敵を愛し、迫害する者のために祈れ」とある通り、寛容の精神を説く。できれば多くの人々に、互いに寛容になってほしいのだ。そのためには不寛容で頑なな人々を啓蒙し、教え導く必要がある。
ところが、宗教活動が社会的になると、布教や伝播という目的のために人を組織する必要が生じる。そして組織は権威と服従の構造を生む。
宗教のはじまりはすべて個人の活動だった。経典などはなく、口伝で広まった。歌を歌っていたという説もある。誰かが後世に残そうとして聖書や経典を書き残してから、宗教には文化の色が付きはじめた。同好の士が集まって活動を盛り上げようとすれば、おのずから組織が形成され、権威と服従の構造が生まれていく。複数の組織が形成されると、複数の権威が生まれる。すると今度は権威同士の争いとなる。
原始キリスト教、原始仏教の教えはどこへやら、自分たちの正当性をひたすら主張する俗物たちの舞台となってしまうのだ。
つまり宗教は、聖書や経典が作り出され、組織化されたことで、本来の個人的な救済から遠く離れ、儀式と偶像崇拝に堕してしまったのだ。形骸化して権威同士の争いとなり、紛争を防ぐどころか、逆に戦争の主因ともなった。代々のローマ教皇がいかに政治的であったかは、高校の世界史の授業でも教えている。
権威が成立する原因は人間の弱さにある。権威は組織から生まれ、組織は神ではなく人間が作り出したものであるにもかかわらず、人は自由の重味に耐え切れず、権威の前にひれ伏してしまうのだ。
本作は独裁政権のアルゼンチンを生き延びてきた非暴力の神父の生涯を感動的に描いている。しかしそこかしこに、キリスト教の権威が見える。管区長の権威、枢機卿の権威、そしてローマ法王の権威。
「今から枢機卿がミサを行うから、ありがたく聞きなさい」
そんな風なシーンがある。そこにイエスがいたら、どのように反応するだろうか。仰々しい着物を着て、多くの飾りや讃美歌の合唱などの舞台装置を備えた上でのミサ。襤褸をまとって裸足で歩くイエスには、それが自分の教えを受け継いだ者たちに見えるだろうか。
この映画が作られた精神的な背景には、権威に対する屈服がある。誰も自分たちが屈服していると思っていないところが恐ろしい。コンクラーベがAKBの総選挙と構造的には同じであることに、誰も気づかない。
軍政のアルゼンチンに
こんなに貧しい人々に寄り添う聖職者がいて、その人が法王に選ばれたのは21世紀の一つの希望だ。
沢山の人が令状もなく逮捕、監禁され、多くの人が行方不明になって、今も戻らない。
解放の神学という言葉は知っていたが、それを体現していた人が今のカトリックの頂点にいる。宗教者の現代社会での役割を深く考えさせられる。
音楽、演技、演出も良く、時代背景もわかりやすかった。
知らなかったアルゼンチン
自分が生きている時代の中で、こんなことがあっただなんて。
ホロコースト並みに酷い歴史じゃないですか。
前半は、出口の見えない重く苦しい映画でした。
救いが見えない。
神はことごとく無力。無慈悲。
教会も案外、政治的だなと感じました。
説明的ではない手法、自然な演技、カメラの撮り方等気に入りました。
ドキュメンタリー映画を見ている気分になれました。
人物相関図を頭の中で整えるのに苦労して、ついていけなかった箇所が数あまたありました。
映画は悪くないです。
理解できなかった自分のせいです(汗)
うーむ…難しいかな。
根本的に、なぜ法王が神の道に目覚めたのか、がわからなかったんだけど…。
感じたことは、軍政権下の恐怖政治と法王の信念の強さと交渉人のうまさか。
結び目を解く、ということが心にしみるけど信者ではないのでイマイチぴんとこなかった…。
ペトロ
結びを解きて心を結ぶ。
個性的では無いが、カメラワークのセンスが良い。
投下シーンはぞくりとした。
音響も派手さは無いが、実直な印象。
クライマックスでの鼓動音は良い表現に思う。
ただ史実をなぞるに留まり、その苦悩や葛藤に薄皮がある様に見えた。
また隣人愛を唱えつつ、善悪を区別する事に矛盾を感じた。
ともあれ、寄り添う心の所作には拍手しか無い。
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