劇場公開日 2017年6月3日

「バチカン嫌いだったのにフランチェスコ追っかけになってしまった・・・」ローマ法王になる日まで talismanさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0バチカン嫌いだったのにフランチェスコ追っかけになってしまった・・・

2025年5月7日
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鑑賞方法:映画館

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幸せ

邦題は原題と比べてピリッとしてないと思っていたが、内容を正確に表わすタイトルだった。アルゼンチン時代がメイン。シーンとしては短いがベルゴリオにとってドイツのアウクスブルクでの久々の「休暇」時代(1985年)ーここでベルゴリオにとって重要となる邂逅も描かれる。サッカー好き、みんなと食事をするのが好き、タンゴを踊る、恋人がいた、大学では化学の勉強(エステルさんと今では天国でお話しているかな)など、より詳しく知ることができた。

アルゼンチンの独裁恐怖政治の頃のベルゴリオについては映画「2人のローマ教皇」でも回想場面として出てくるが、本作ではそれが中心でより詳細に描かれている。イエズス会の特徴、独裁政権下での教会の対応、枢機卿の対応は一枚岩ではないこともわかった。どんな場所にいてもどんな危機的な状況でも、どこでもいつでもすぐにミサを行うベルゴリオに涙が出た。

アルゼンチン時代のベルゴリオ役は顔はあまり本人に似ていないけれど、声、優しい話し方、行動力はフランチェスコそのもので、若い頃から50代まで自然に演じていた。バチカンにいるベルゴリオ役は声も話し方も少しきつくて話すスピードも速かった。でもConclaveでパパが決まってバルコニーに登場したフランチェスコは実物本物‼️で結構感動してしまった。かの有名な最初の言葉:微笑みながら「親愛なる姉妹兄弟のみなさん、こんばんは」❗️「地球の果てから・・・」などユーモアがあって慈愛に満ちてそれでも普通のおじさまのようだった。

ルケッティ監督の作品のテーマ幅は本当に広い‼️コメディ、夫婦問題、女好きでミソジニーで劣等感いっぱいの男の話、そしてフランチェスコと盛りだくさん。全部見ている訳ではないがそれぞれが面白い!

talisman