「絶望的なダサさの先で、輝く未来とおっぱいを掴め」14の夜 hhelibeさんの映画レビュー(感想・評価)
絶望的なダサさの先で、輝く未来とおっぱいを掴め
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とにかくもう絶望的にダサい。
あの枕。
絶対に自分で買ってない、いつ誰が買ってきたのかも分からない、異様に派手な枕。
あの柄みたいにヘンテコで、意味不明で、主張したいこともないくせに主張したがってて、見るに堪えないほどダサい、少年たちの話。
ヤンキーグループには標的にされて、バカにしてたヤツらが成果を出しては焦って、焦っても何もできなくて、とりあえずエロ本を眺める。
このままじゃ、一生おっぱいを揉めないかもしれない…と本気で悩む。
ダメな親父を見てめちゃくちゃイライラする。
ヤンキーの彼女になった近所の女の子を見てムラムラする。
ひとつひとつのシーンがもう徹底的にダサくて、見てる間は笑っちゃうんだけど、終わってから振り返ると、愛しくて愛しくて泣けてくる。
ボロボロに泣けてくる。
映画見たあと中華屋で五目そば食べながら、涙をこらえるのに必死だった。
1987年当時、ド田舎の小学生だった私には、ひとつひとつのディテールがもうそれだけでたまらなかった。
実家の玄関前に並べられてる鉢植えとか、田舎の個人経営のビデオ屋に並べられてる色褪せたパッケージとか。
(あと、あの頃のド田舎にはああいう何だかわからない白痴みたいな大人がよくいた。)
主演の犬飼君、ラストの長回しでの泣き笑いは堪らなかった。大俳優になって、「この人映画デビューの時から注目してたから!」って自慢させてほしい。
もちろん足立監督の次回作も楽しみにしてます。素敵な映画をありがとう。
彼らに、思う存分おっぱいを揉みしだける未来が待っていますように。
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