「ほぼワンシチュエーションの作品」マネーモンスター kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ほぼワンシチュエーションの作品
アイビス社の株で6万ドル損したと主張する、犯人のカイル(オコンネル)。調整室からはパティ(ロバーツ)が指示して、アドリブを交えながら犯人をなだめようとするリー(クルーニー)。カイルが持つスイッチを離してしまえばベストが爆発するという仕組みだ。どちらにせよ死は免れないという状況下で、何とか打開策を見出そうとするのだが、カイルは補填を目的とするのではなく、なぜ一夜で8億ドルの損失があったのかとアイビスのCEOウォルト(ドミニク・ウェスト)の説明を求めるという主張だった。
株式市場でアルゴリズムが使われるというのもよくわからなかったが、一晩で一銘柄が8億ドルも変動するのはあり得ないとして、バグではなく人為的売買があったということが判明する。警察側の動きは、カイルを狙いつつ、リーのベストの起爆装置をも狙うというややこしい作戦。それに気づいたリーはカイルに盾になってもらい、ウォルトの記者会見が行われる公会堂まで歩いて進むのだ。
ウォルトの自社株不正取引によって大量に株が売られ、南アの鉱山の株式を操作したという犯罪。パティ側の迅速な操作によって暴かれるのだが、最後にカイルは射殺されてしまう。テレビ中継を診ていた者も落胆の声。不正を暴いた英雄の死はかなり暗くさせるが、株式相場なんてのはカジノと同じ!というメッセージが伝わってくる。
それにしても爆弾が偽物であることを早くからリーに伝えたのに、付き合わされたカメラマンレニー(レニー・ヴェニート)は何も知らされずに可哀そうに思えた。ラストには面白かったとカメラマン魂を語ったことが救い・・・
こんなに丁寧にストーリーを解説してもらったにも関わらず、相変わらず、ちっとも思い出せない。いったい、俺とこの映画の間に何があったんだろうと、謎は深まるばかりです。