美しい星のレビュー・感想・評価
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恐ろしいほどに哲学的。難解なストーリーに裏打ちされた、地球の在り方とは。
【賛否両論チェック】
賛:突如覚醒した〝星人達”が、地球人が築き上げた現在の地球に対し、それぞれの立場からその姿を憂いていく様子が、非常に文学的・哲学的なセリフ回しの連続で描かれていく様に、深く考えさせられる。
否:ストーリーや会話の内容はかなり哲学的で、なおかつ非常に難解なので、興味がないと眠くなってしまいそう。終わり方も賛否があるか。
ひょんなことから、家族全員が〝火星人”〝水星人”“金星人”に覚醒し、それぞれのアプローチから地球の未来を憂う・・・というと、なんだかコメディみたいな内容に聞こえてしまいそうですが(笑)、ストーリーは〝超”がつくほど真面目で、なおかつ文学的・哲学的であって、非常に難解です。
何も知らない地球人が、自分達の価値観が絶対だと思い上がって築いてきた、現在の地球。その地球に対し、いわば客観的にその姿を見守ってきた〝彼ら”が覚醒した時、それぞれの星の価値観と照らし合わせて、地球の未来をどう憂いて、どう導いていこうとするのか。非常に難しいテーマを難しいまま語るので、油断すると眠くなりそうです(笑)。
終わり方も・・・なんというか賛否がありそうですが、一筋縄ではいかない哲学的なお話を、是非ご覧になってみて下さい。
「覚醒」それは、宇宙との交信だった
宇宙人が本当にいるのだとしたら、この世はすでに宇宙人の保護区なのかもしれません。
火星人のリリーフランキーさん。
金星人の橋本愛さん。
水星人の亀梨和也さん。
それぞれの星の者たちが、地球の未来を鑑み、地球の救世主となります。
手を大きく広げて宇宙と交信する姿や、手を高く上げて空と交信する姿。
その姿は地球人から見たら異様ですが、宇宙人にとっては真面目な行為…。
地球を温暖化から救う為、この美しい自然を残す為に、各々が必死になって行動を起こします。
三島由紀夫さんの原作を読んでいないので、時代背景の違いは分かりませんが、彼が「伝えたいこと」がなんであるのか、深く考えさせられる映画でした。
唯一の母親だけが地球人ですが、家族全体が異星人であるというこの奇妙な世界で、彼らの願いは宇宙へ届いたのか…?
その結末は人間たちの環境保護にかかっているのかもしれません…。
よかった!
自分には難しくてよくわからなかった部分もあったけど、もう一回観たいと思える作品でもあった。始めは○星人というのも一人一人違うからこのままバラバラになっていくかと思ったけど、最後の家族が一致する様子がとても心温まる思いだった
離乳食レベルの噛み砕き
原作から考えると離乳食レベルに噛み砕かれていて、よくぞここまで映画として成り立たせたなぁと。
原作の重一郎の品格。
地球にあって、宇宙人として存在している自尊心。
宇宙人目線から俯瞰して地球人を見ている彼らの人間愛。
そこがバッサリ切られていたのは残念。
文明としては三流ながらも、地球人というものがどれほど愛すべき種族なのかを重一郎には語って欲しかった。
お母さんは地球人の設定になり、一家の存在や意識はかなり「俗」寄り。
でもそうしないとここまでまとまらなかったかも。
人類滅亡をもたらす水爆は地球温暖化に。
水爆の釦は、空っぽの釦に。
置き換えられたためか、人類の救済に導こうとする重一郎対破滅に導こうとする黒木、という立場の違いは少し曖昧になってしまったかも。
今、映画として成り立たせるには必要だったのかな。
単体では面白かったと思います。
でも、三島作品としては物足りない。
文学的な映像
原作は未読ですが、小説で書かれている描写をそのまま映像で表したかのようなテンポで、ものすごく文学的な映画だなぁと思いましたよ📖
事の起こりまでが長く感じられるのが個人的にはマイナスでしたが、そこからは登場人物たちの心情が読めない点がプラスに働きました👓
テーマはものすごくわかりやすいのに、表現が変化球すぎて当惑するパターンですね。
最近だと『ネオン・デーモン』とかが似たタイプかなぁと思いましたよ👠
一応の説明がつく部分とそうでない部分、後者のほうが多いですが、(なんだよぉ~)とはならない不思議。
ラストシーンの解釈で、これまでの謎の答えも違ってくるので感想を話し合うのも面白いかもですね👫
色々考える楽しさ
この映画は、深刻な地球温暖化問題を警告している。死期の迫った男が使命を果たそうとする物語。バラバラだった家族の再生物語。立ち入り禁止区域にいた牛に象徴されるように原発の危うさを表現している。などと、色々な見方が出来て、おもしろい。結局、愚かな人間を描きたいのでしょう。こうかくとカタい映画のようですが、展開早いのと、映像が綺麗なのと、音楽が心地よいので、あっという間に見終わりました。
余談ですが、邦画なのに字幕付でした。耳が不自由な方のためなのか?
新たなカルトSF映画の誕生!
ウルトラセブンだ!宇宙人同士が地球について語る・議論する様はまさしく「狙われた街」。原作の東西冷戦を地球温暖化に置き換えたことで事態の深刻さは後退したきらいがあるけど行き過ぎたエコ思想に堕することなくコミカルかつ高らかにこの人間賛歌を歌い上げた吉田大八監督は流石だ
撮影と音楽も素晴らしかったな。やっぱり「美しさ」を語るには作品そのものが美しくないと
「確かに美しい地球の自然を保護するためには人間が滅びることが最善かもしれない。しかし人間の営みもまた美しいものではないか。愛する人がいるからこそこの星は美しいのではないか」というようなメッセージを受け取った。これは俺の大好きな『ウォーリー』にも近いものがある
つまり通底するテーマは『2001年宇宙の旅』のような異星人との出会いによる地球人の精神的進化。覚醒した人間が狂気じみていく様やラストの展開は『未知との遭遇』を想起する。これは新たなカルトSF映画の誕生です!地球人のみなさん『美しい星』は必見です!太陽系連合からのメッセージです!
不思議、分かり難い、でも魅力的
どこにでもいるような普通の家族が、突如としてそれぞれが宇宙人として覚醒していく予告編に惹かれて鑑賞した映画でしたが、これはまた何とも風変わりな・・・私レベルでは話的に分からない部分が多く、まだ見てない人にどんな映画だったかと聞かれても正直どう説明していいのか分からないぐらい、とにかく説明に困る映画でしたが、でも基本面白かったのは面白かったです、話そのものではなくテーマ的なところではある程度分かり易い部分もありましたから、まあ好みはかなり分かれると思いますが、不思議な魅力に溢れた映画ではあったかなと思いましたよ。
吉田大八監督作品じゃなかったらきっとここまでの規模で全国公開されることはなかったであろうマニアックさでしたけど、でも万人向けではないにしてもそこかしこにほんのりと吉田エッセンスが注入された作品ではありましたので、吉田大八作品好きなら一見の価値は有りかと。
しかしまあどことなく作品全体にレトロ感が漂っていましたけど、原作は1962年に発表された三島由紀夫の小説なんだとか、と言っても三島由紀夫の本なんて一冊も読んだことは無いので原作どうこうは何も語れませんが、作品に漂うレトロ感は何となく好きでしたよ。
東日本大震災後を意識した作風に改編したのも、より心に響くものがあって、風変わりな話ではありましたが感情的には入り込み易い部分もあったりして、まあ何かと考えさせられた映画でしたね。
痛みを背負いつつ、守らなくてはいけない存在があると、改めて思わされた次第です。
バラバラだった大杉家(人類の象徴?)が再生していく話としても見応え十分、それぞれが宇宙人として覚醒していく目覚め、行動、顛末と三部構成的に作られた群像劇は、一体どう話が展開していくのか、???となりながらも思いっ切り引き込まれるものがあって、もう目が釘付けでした。
特にオープニングとエンディングの家族の在り方の違いはグッと来た、母親の設定がホント最高でしたね、あの設定だったからこそ妙にグッと来るものがあったのかもしれません、母親の台詞が本当に素晴らしかった、中嶋朋子が演じただけに、ある意味家族はつらいよ番外編的に見えなくもない辺りも若干ツボでしたね。
皆役に説得力があったのも、見入ってしまった要因の一つでした。
特にリリー・フランキーお父さん、娘の橋本愛は、宇宙人らしさが半端じゃなかった、そしてそれ以上だったのは佐々木蔵之介だったか、一体この人は何者だったの?と、何とも難解な余韻を残す役どころでしたよねぇ・・・。
それにしてもリリーポーズ、橋本ポーズ、何故だか物凄くツボに嵌ってしまいました!
まあとにかく分かり難い映画ではありましたけど、今も地球が悲鳴を上げているのは間違いない事実、劇中の曖昧な部分を紐解きながら、地球について考えてみるのもまた一考な作品だったのではないでしょうか。
2017-40
思い返そうとすると、リリー・フランキーのあのポーズと、ラブシーンしか出てこない。
ようわからん。
こないだ見た『メッセージ』よりわからない。
じゃあつまらなかったのかと聞かれるとそうではない。
不思議です。
映画館で見なくてもよかった。
前に座ってたおじいちゃん、爆睡してたなぁ。
いびきだけはかかんといてよ。
そのせいで集中力が持たなかったのは大いにあります。
一番すごかったのは佐々木蔵之介さんの演技力です。
この人本当は地球人じゃないんじゃないかと思ってしまう目をしてるんです。
あと音楽がよかった。
気持ちの高ぶりを上手く表現してました。
火星人、金星人、水星人
原作は未読です
クレイジーな設定ということを深く考慮して鑑賞してもらいたい作品
覚醒後のキャラ達の考え、行動には共感は持てないものの、現に地球で起きている環境問題についてを題材にしていることには考え、行動しなければいけないと改めて思いました。
それぞれのキャラが自分は別の星の生き物と伝えるが、宇宙人がいることを信じているか、信じてないかで考え方もかわると思います。
ダイコン
乗れなかった。
原作を読んだ時の感動とは程遠いつまらなさだった。映像にするとこんなに陳腐でつまらなくなるのか。
見なければよかったと何度も後悔しながら見ていた。
リリーフランキー氏の文章やラジオの喋りは好きだったが、俳優としては一度もいいとおもったことがない。何でこんなにも多くの作品でキャスティングされ絶賛されるのか理解に苦しむ。今回も、ラストのシーンで、わぁやっぱりダイコンすぎる、なんでみんなあんなに絶賛するの???と思ってしまった。冒頭の氏の裸も、見たくなかった。
原作を読み直して口直ししようと思う。
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