「実質2本、予想以上の感動と質」ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK The Touring Years SHさんの映画レビュー(感想・評価)
実質2本、予想以上の感動と質
ビートルズのデビューから栄光までの歴史を、奇をてらうことなく、時系列に、誠実に捉えたドキュメンタリー。
新しい情報は少ないけれども、彼らのことを知っていればいるほどに、感動できる内容かもしれない。
彼らに関する記録を漏れなく集めたうえでこの作品は作られていると感じることができる。それ故に、ビートルズフーリークであるほどに、興奮を覚えるだろう。
映像のみならず、音源においても、もったいぶることなく、スタジオに保管されているマスタートラックと思われるものをふんだんに使用していて、そのクオリティーが半端ない。
リヴァプールで野郎の群衆が合唱するシーラブズユー、スタジオ音源のエイトデイズザウィークにRSDそしてトゥモローネヴァーノウズ、エルヴィス・コステロの語りとウーピーの語り…感動するところは盛りだくさん。
後期の作品は簡単に処理されていたが、個人的なビートルズへの思いと見事に合致していて、その部分においても、この作品に共感するところ。
特別に付随されているようなシェイスタジアムのリマスター映像も、非常にクリアな映像で、若き日の彼らの真の姿を目の当たりにするかのような思いにいたり、喜怒哀楽を存分に刺激された。
この作品は栄光の回顧とか、ノスタルジックにあらず、本当のビートルズを現代について蘇らせようとするものだった、と実感する。
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