SING シングのレビュー・感想・評価
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2から入って
2が素晴らしくて、その熱のまま無印版を鑑賞。こちらも素晴らしい。音楽の素晴らしさは言うまでもないんだけれど、2でもトラブルが描かれない豚のグンターだが一作目でも私生活は一切描かれない。渥美清のような秘密主義者なのだろうか。それであのポジティブなキャラクターなのが気になってしまう。ロジータにも上手く花を持たせるダンディーな一面もあるが、どこかさっぱりした印象がありショーとして評価されるのは嬉しいが、存在そのものの評価は受け付けないドライな態度がクール。彼の家の観てみたらウイスキーの空き瓶だらけなんてこともあり得そうと思ってしまう。
それとネズミのマイクの態度も彼なりのプロフェッショナルな傲慢さと怪しい芸能人然としたヤクザっぷりが楽しい。実際にフランク・シナトラはアウトローな交遊関係があったらしいので、そこもリアルかもしれない。日本でも小林旭や北島三郎などアウトローな方々との交遊は芸能界には付き物かもしれない。
ゴリラのジョニーは甘い声を持っているが父親がヤクザで犯罪をしているなんて、ミスマッチに思うかもしれないが、甘茶ソウルなどもあるのでチンピラ×甘い音楽というのも芯を食っているかもしれない。
なにより、主人公のムーンのいい加減で調子の良い態度も本物の劇場支配人っぽさが妙にある。あくまでもショーとしての興味のみでプライベートに介入して解決したりはしない。その大人な態度が作品全体をクールな印象にしてくれる。ビジネスは甘くないぞ、のような態度。
監督がミュージックビデオ出身とのことで、音楽に対する演出の引き出しの多さも頷ける。出自を活かした作品。ムーンのキャラクターに自身のキャリアも重ねているのかもしれないが、それを前面に出さない上品な態度も素晴らしい。
【”どん底まで落ちたら、上がるだけ!”擬人化された動物たちが、鬱屈した日々を歌で吹き飛ばして行く姿が素敵な作品。】
<字幕版で鑑賞 何故なら、スカーレット・ヨハンソンのハスキー・ヴォイスの歌が聴きたかったからである。>
◆感想
・コアラのバスター・ムーンが歌の素晴らしさを知った、ナナ(且つては、歌姫。今はお金持ちの偏屈なバスターの親友、エディのおばあさん)が歌った、”ゴールデン・スランバー”。
水槽の水によりムーン劇場が壊された際、そしてラスト新しくムーン劇場が再建された時にもこの名曲が流れる。
・この名曲を軸に、今作では60年代以降のポップ、ロックの名曲が目白押しである。
ー 印象的な、楽曲と絡めたシーンは数々あれど・・。-
・家事と子供の世話に追われる豚のロジータ(リーザ・ウィザースプーン)が、心折れた時にスーパーで流れた、ジプシー・キングスの”バンボレオ”。それに合わせ躍るロジータ。
そして、舞台で相棒グンターと軽やかに歌うテイラー・スイフトの”シェイク・イット・オフ”
喜ぶ、子供たちとそれまで彼女の大変さに気付いていなかった旦那ノーマン。
・ハリネズミのアッシュ(スカーレット・ヨハンソン)が相棒で恋人だった彼に浮気されながら、ステージで熱唱した”コール・ミー・ベイビー。”
- スカーレット・ヨハンソン、ロックも行けてます!-
・ギャングの父に、従っているピアノと音楽好きのゴリラのジョニー(タロン・エガートン:歌が上手くてビックリ!「ロケットマン」で、磨いた声は健在です。)が歌う、サム・スミスの”ステイ・ウィズ・ミー”。
・とてもシャイな象の女の子、ミーナ(トリー・ケリー)が緊張してしまい、バスター・ムーンから裏方と言われた時のジェフ・バックリーの”ハレルヤ”
そして、到頭、舞台に立った彼女が謳いあげるスティービーワンダーの”ドント・ユー・ウォーリー・アバウト・ア・シング”
<擬人化された動物たちの心中を表すかのような、見事なシンクロ具合の楽曲群と、各俳優さん達の歌声が素晴しかった作品。>
キャラクターデザインがかわいい
歌のための映画
順当に楽しめる音楽映画
うたのちから
続編「SING シング ネクストステージ」の公開が間近ということで鑑賞。評価が高いのでどんなもんかな〜と思っていたけれど、面白すぎてビックリしました。今まで見てきたアニメーション映画の中でトップかも。
冒頭から一気に引き込まれるし、劇中一度も垂れない。とにかく構成が上手く、今までの話が伏線回収されたり重なり合ったりする様が非常に美しく、見ていて爽快。細部まで拘っているし、イルミネーションの底力を見せつけられた気がした。アニメーションでここまで演出が良いとは...。
キャラクターの個性も強く、誰一人として無駄になっていないところが本当に魅力的。全員心のどこかに隙間があるけれど、全員何らかの希望や夢を抱いていて前に向かって進んでいる。主人公はこの映画に登場する全てのキャラクター。それぞれの抱える思いや背景などが余すことなく描かれていて、各々の吐き出すセリフも響く。
そしてなんと言っても歌。
吹き替え版で見たが、洋楽をあたかも邦楽かのように書き換えているのには驚いた。しかも違和感は全く無かったし、なんならめちゃくちゃカッコよかった。キャラクターの個性がハッキリとしていることもあってか、かなり感動。長澤まさみの歌声に圧倒され、MISIAの歌声に目がうるうる。こりゃスゴい映画だ。
内村光良も声優上手かったし、トレンディエンジェル齋藤も個性を残したままでハマり役だった。話の展開も最高で、歌う順番なんかまでも計算され尽くされていた。ラストも文句なし。マイクはどうなったんだろうと思ったり、お父さんはタダじゃ済まないだろうと思ったりはしたけれど、エンドロールまで楽しませてくれたし大満足。
これ、2大丈夫?これを越えれる?
あまりの出来の良さに2が不安になってしまいました。でも、劇場で長澤まさみやMISIAの歌声が聞けるのは嬉しすぎる!!!
楽しかった
字幕・吹替で鑑賞。
コアラのバスター・ムーンが経営する倒産寸前の劇場で
様々な境遇の動物達自身が抱えている問題を乗り越えながら
歌のコンテストに参加して 好きな歌を、音楽を楽しむ姿が印象的。
オープニングとラストで
歌姫ナナ(ジェニファー・ハドソン)が歌う
『Golden Slumber)も最高。
オーディションシーンも面白くて
動物達の表情も、その歌声もステキです。
特に、ゴリラのジョニーさん
透明感ある歌声に胸キュンです。
親子愛もGood☆彡
ロック少女のアッシュ役のスカーレット・ヨハンソン
歌唱力の高さは知っていただけに超good。
吹替は、長沢まさみさん、そのステキな歌声にも感動。
恥ずかしがりやの象のミーナの吹替は
歌手のMISIAさんで、美しくパワー全開でした。
どの、キャラクターも可愛くて
もう少し長く聴きたかったかも(^^)/
新旧の音楽が溢れる作品でした。
続編も 公開間近ですね。
ファミリー娯楽映画
何度でも叫びたくなる「最高」と
はじめに言っておきたい。
過去最高クオリティの日本語吹き替え版だった!と。
これまで、海外でヒットした作品の日本語吹き替え版のやりすぎ感にはさんざん失望を味わってきた。
「ズートピア」「ファインディング・ドリー」この2作に象徴される日本語吹き替え版との失敗例は
・「アナ雪」という成功例をひな型に、硬直化したアイデアしか生まない。
・製作費に限りがあるために、基本的にはギャラの安い声優を中心にキャスティングされるが、主役級のキャストには人気先行型のタレントが起用されることが多い。結果、どうしても借りてきた猫のような異質感が払しょくできずに演技面で大きな不満を生む。
・主題歌、劇中歌の扱い。これがひどすぎる。日本語吹き替え版専用に劇中歌がねじ込まれ、完成度の低い楽曲にがっかりさせられる。
・日本語吹き替え版限定で、ストーリーの大胆な改変。「ズートピア」レポーター役の狸のキャラクター(演じるは芋洗坂係長)は日本オリジナルだとか。「ファインディング・ドリー」では、海洋博物館の花形アナウンサーに八代亜紀がキャスティングされ、なんと劇中で八代亜紀を名乗るという摩訶不思議な世界観。これはディズニーランドに鬼太郎がいるような痛々しさだった。さらにはエンディングの「アンフォゲッタブル」も(なぜか英語で)彼女が歌うという、冒涜にも近い改変が行われ、子供たちはともかく、親世代は何とも言えない残尿感を感じたはず。だったらオリジナルのままでいいじゃん。
そもそも、日本語吹き替え版の使命は、小さい子供でも字幕を見ずに映画を理解できるという大前提にあるだろう。それによって親子で見に行けるので興行成績が伸びるという利点がある。看板の文字がさりげなくカタカナに代わっていたり、マイルやガロンなどなじみのない単位が変換されていたりするのは、大いに結構だと思う。
どこまでやるべきか、どこまでやったらやり過ぎかの線引きが、現地の映画著作権管理のチームとこっちサイドの吹き替え版製作のチームでうまく調整できずに、ここ数年は明らかに「やりすぎ」の部類に踏み込み過ぎていたのだろう。
さて、「SING」である。
素晴らしかった。
MISIAの歌。大橋卓也の歌。芸達者の山寺宏一の歌。
内村光良の吹き替え。
長澤まさみも、「君の名は。」ではひどかったが、今回は歌も含めて上出来だろう。
タイトルロールにしっかりと彼らの名前がクレジットされている。
キャスティングの時点から、本気なのが伝わってくるではないか。
歌の、日本語歌詞もじっくり時間をかけて練りこまれたようだし、歌に感動して泣けるなんて、本場のミュージカルを見たような感覚だ。
準備段階から、歌録りまで、とにかく本気で取り組んだ様子がありありで、今回日本語吹き替え版に関わったすべての人たちに快哉を叫びたい。
そして、願わくば、今後の海外作品が、このクオリティを保ったまま公開されますように。
もちろん、字幕版も素晴らしい出来なのは間違いない。近々見に行くつもりだ。
2020.9.3
おもったより、なにもなく
おもったより、なにもなく。
ちょっと、ストーリーがキャラごとに分散しすぎて、これっていうエピソードがない。一番がゾウの女の子なら、それ推しの話しでもいいのでは、とか思った。
あとは、楽曲を楽しむというアニメーションなので、そこを楽しめるか。基本既存曲みたいなので、知ってるかどうかで盛り上がりも変る。
アメリカのねずみ男もなかなかヤルよねw
【ライブの可能性も限界も描いたうえで、音楽のすばらしさを伝える大傑作】
とにかく楽しい!しかも、ここまで行き届いた音楽映画を他に知らない。
素人のど自慢コンサート。
熱唱する出演者のかげに必ず一人以上、そのパフォーマンスに乗っていないキャラがいる。
ライブや音楽の限界をフェアに描いており秀逸な視点。
特にゴリラのジョニーがパフォーマンスしているときに、ステージを見もしないあの子!そう!それこそが正しい!あなたが集中するべきなのは他人のステージじゃない!と手を握り締めた。
オリジナル曲なんか盛り上がらない問題も、出演者一同が“みんな知ってるスタンダード”を歌うことで回避。
ヤマアラシのアッシュのみオリジナル曲で勝負するが、バスターの紹介MCとジュディスの妨害あってこその観客大声援。その手があったか。
※ジュディスは映画的敵対者ってだけで悪役じゃないけどね。むしろバスターたちの方がアウト。
登場するキャラ全員、魅力的で大好き。
特に、結構みなさんに嫌われている様子のコアラ(^^;)。
バスター=ムーン、確かに人格を疑う言動も多いが、プロデューサとしてこんなに思いやりにあふれた人物がいるだろうか。
彼が嘘をつくのは、決まって相手をがっかりさせたくない時。
何かあると真っ先に出演者のことを心配し、ステージで力を最大限発揮させるために尽力を惜しまない。
もちろん、出演者が望まぬスタイルを問答無用で押し着せるのはNGだが、バスターの提案をヒントにして出演者が思いついたアイデアは、大いに応援する。
何より、バスターの目的は一貫して素晴らしいショーを開催することであり、自分の広名欲や自己顕示欲のためではないのだ。
ラストシーンで彼が佇んでいた場所、私も密かに拍手を送った。
これはきっと、監督が抱くリーダー像の理想であり、夢だと思う。
「大丈夫!僕がなんとかするー!」
あなたになら付いて行くよ。
あなたがみんなを信じていたから、みんなあなたを信じて付いて行ったんだよ(^^)
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