「製作陣、性格悪いの?」SING シング movie mammaさんの映画レビュー(感想・評価)
製作陣、性格悪いの?
あがり症のゾウさん、ミーナが窓にはめ込んであるガラスを鼻で吸着するシーンに笑った。
ゾウとヤマアラシの女の子とブタのお母さんとゴリラのキャラは良かった。現実と向き合って霞んでいた夢が覚醒し、一生懸命で。
登場人物それぞれが、せっかく動物として描かれているのだから、ゾウ以外も、それぞれの動物の習性が言動に出ていると面白かったかも。マダガスカルやズートピアとはそこが異なる点。コアラと羊の洗車シーンも、すぐに終了で、泡だらけびしょ濡れのままコアラは飛び出すし、羊のエディは置いてけぼり。
というか、終始、コアラの羊への対応がひどい、完全に利用目的で、友達に対する対応じゃない。
主人公のコアラでさえそんな感じだし、偉そうなイカサマネズミとか、子供の夢の足かせになる罪悪感は全く抱いてなさそうなギャングゴリラの父親とか、彼女だけオーディションに合格したらすぐに別の彼女を作るヤマアラシとか、サイテーなキャラが多すぎて、作品全般を通してあまり温かみを感じない。
ついでに言うと、KYなレッサーパンダ集団が日本語を話しきゃりーぱみゅぱみゅの歌で、しかもコアラに日本語で臭いと言われていて、あの場面でアジア人や日本人をああ見るアメリカ人は爆笑なんだろうけれど、笑いのセンスの悪さを感じる。
製作陣の人間性が現れているのかな?子供には見せたくないなとまで思ってしまった。
オチが、今まで金づるとしてすり寄っていたけど断られていた大御所歌手からの資金で再建、というところもうーん。街の人々やマスコミを通して国民からの寄付金が尋常でなく集まって、全員に賞金が支払われたり、劇場再建の足しになったり、という方が夢があって良かったなと個人的には思った。