「なくてもよかった?」ジェイソン・ボーン mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
なくてもよかった?
本シリーズも4作目。「ボーン・レガシー」などという作品も作っておきながら、あらためての再起動である。
結論からいうと、あまりうまくいってない気がした。
ボーン(マット・デイモン)は、すでに記憶を取り戻しており、アイデンティティ・クライシスのテーマはもはやない。
CIA長官(トミー・リー・ジョーンズ)がはっきりした敵というのも、ロバート・ラドラムの理念からは遠いのではないか。
いまから思うとジョアン・アレンのバランスは絶妙であった。
ひとえに、ストーリーがよくわからないということに起因している。ボーンの目的も伏せられたまま、リー(アリシア・ビカンダー)が何をしたかったのかもよくわからないまま、CIA長官はなぜボーンを消したがっていたのか。
そういう説明なしで突っ走る映画ではあるのだが、様々な設定があるはずなので、それを少しは開示してほしかった。
ポール・グリーングラスの演出はさすがであった。
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