「Come bother me, baby.」きみがくれた物語 everglazeさんの映画レビュー(感想・評価)
Come bother me, baby.
腐れ縁の元カノに振り回されながらも、それなりにモテて、一見女子に不自由していなさそうなTravis。でも心の奥に何処か孤独を抱えています。そんな彼は、ちょっと素直でなくて、一筋縄ではいかない新しい隣人Gabbyに惹かれていきます。
アメリカ南部の美しい風景、条件に差のある男性2人に挟まれるヒロインと、設定は「きみに読む物語」に良く似ています。明らかに合わせていますが、今作も良い邦題だと思います。"The Choice"と題して、いかに小さな選択がその後の人生を変えるかというテーマは普遍的で、これまでも多くの作品が扱ってきました。 しかし、単純な恋愛物語として観ると、あまり選択肢の重要性は響いて来ません。邦題のように、愛する人と紡いだ日々の輝きのほうに注目がいきます。
Travisは確かに、結婚前そして事故後、Gabbyを「諦めるのか」という決断に迫られます。結婚前は、諦めるなと元カノに尻を叩かれて行動し、抜管については(Gabbyの元彼の)医師に勧められても、諦めきれずに時間を稼ぎます。どちらもTravisにとって人生を大きく左右する決断ですが、その対処法は正反対です。
Gabbyもどちらの男性を選ぶかで人生が変わったでしょう。彼女の場合は、一度は頭で選んだものの、最後は心で選びます。
迷ったら心に聞くしかない…。医学の統計データも、頭だけで描く人生設計も、最高の物語には導かないのかも知れません。
"Bother me for the rest of my life."
素晴らしいプロポーズの言葉です(^_^;)
所でGabbyは結婚後、医学部を退学したのでしょうかね。