「MCU作品の中で最も異質で、皮肉で、道徳的で、美しい。」ブラックパンサー カトソラさんの映画レビュー(感想・評価)
MCU作品の中で最も異質で、皮肉で、道徳的で、美しい。
ブラックパンサー 【IMAX 3D】
鑑賞日 2018 3/3
マーベル初となる黒人ヒーローで、架空の王国 ワカンダの王であり漆黒のヒーロー「ブラックパンサー」を演じたチャドウィックボーズマンの演技は素晴らしかった。今回はキャストがほとんど黒人の方であり、女性の活躍がとても多く、とても道徳的なメッセージも多かったので世界中で大ヒットした。ブラックパンサーの魅力は4つあると思う。まずは予告編だと思う。今までのマーベルの予告編とは少し違う雰囲気の予告編で、Vince staplesの曲の相性も抜群だった。ついつい引き込まれる予告編を何十回も見てしまった。2つ目はIMAXの3Dを駆使した映像美だと思う。ワカンダにティ・チャラたちが戻る時のワカンダの美しいCGで描かれた景色や、ティ・チャラがエムバクやキルモンガーと王位継承のために戦った場所である滝の景色など見ていて本当に美しかったが、少しCGが雑に感じた。3つ目は何より見た人へのメッセージ、映画のテーマだろう。ワカンダでの争いの結果の虚しさや、最終的にティ・チャラがワカンダがしてきた数百年もの鎖国をやめ、これからは世界と協力していくことを国連で誓うことなどだ。約半年の期待以上のクオリティだった。そして最後の4つ目は「音楽」だ。主題歌などをケンドリックラマーとザ・ウィークエンド、SZAが手がけたことや、アフリカの独特の地形や伝統的な音楽を知るため直接撮影関係者がアフリカまで出向いたことが素晴らしい映画と、その評価を作り上げたんだと思った。さまざまな努力の成果は世界映画復興収入ランキング9位、北欧は3位という素晴らしいものになった。