「バカバカしくって好き」マイティ・ソー バトルロイヤル ハルクマールさんの映画レビュー(感想・評価)
バカバカしくって好き
やっぱりアクション映画はこーでなくては。
アスガルド星から宇宙を股にかけて行われる壮大な兄弟喧嘩。いつものようにロキとだけでなく、封印されていた姉のヘラが父オーディンの死と共に復活、ソーとロキの前に現れる。
圧倒的な力を持つヘラの前には2人もまったく歯が立たず、惑星外に吹き飛ばされてしまう。
辺境の惑星サガールまで飛ばされたソーは、そこで女性の賞金稼ぎに捕まり、自由と引き換えにバトルロイヤルへの参加を促される。
バトルロイヤルで相対したのは、いつも怒ってる緑色のでかいヤツだった!
もう頭空っぽにして花火のように打ち上がるバトルまたバトルに酔いしれるための作品。なのでストーリーやらテーマは色々あるものの、それはさておき絵面が派手派手。惑星サガールなんかももう猥雑さというか、雑多な感じがいい味を出している。出たなゴールドブラム!相変わらずのクセ強な役でした。
賞金稼ぎとソーと緑のデカいのがワチャワチャやってるところはほぼコメディのような軽妙さ、だけどソーはもともとこんな感じやから問題なし。クリス・ヘムズワースはこういう軽さが好き。
今回の相手役、賞金稼ぎのテッサ・トンプソンも今回初だったんだけど、ミシェル・ロドリゲスの鉄火な姐御キャラを継承できそうなタイプ。こう言うタイプの女優さん出てくると俄然面白くなる。古くはエイリアン2のバスケスとかね。僕は好きなんですよ。
忘れていけないのが、ヘラ役のケイト・ブランシェットの怪演にして快演。この手の話は敵役が圧倒的じゃないと盛り上がらないし、憎々しさだけじゃない部分もしっかり演じられていて、さすがベテラン。
クライマックスの盛り上がりももう、ここまでもりあげて、さらに特盛、その上倍盛と観客を飽きさせない展開がサービス精神旺盛。あ、アイツも寝返ってコイツも覚醒するのね、みたいな胸熱展開も素晴らしい。
さっきも言った通りストーリーなんてハチャメチャでとても褒められたモノではないけど、確実に観た後にあー面白かった!と思えるエンタメ映画。スッキリ感もいい。