「賛否両論の要因は作成側の意図が伝わりにくいことにある」スター・ウォーズ 最後のジェダイ HIROさんの映画レビュー(感想・評価)
賛否両論の要因は作成側の意図が伝わりにくいことにある
全作劇場で見てきた50代です。
型を破ろうとしたのはよく分かるが、これだけ観客の意見が分かれているのは表現方法に課題があったということ。伝わるように作んなきゃ!
でも次回シリーズを既に委ねられている現監督は有能であると信じて、というか信じたくて。以下悶々としながらも自分なりに作成者の意図を透視してみた。
最も魅せたかったのはラストのルークとレンの一騎打ちであり、エピソード4のベイダーとオビワンの一騎打ちシーンのデジャブでなく衝撃的でトリッキーなシーンにしたかったからこそ、フォースを使った遠隔操作にしたのでは。あのシーンはルークの動きもセリフも印象的で良かったと思う。
今までのシリーズでは描かれてこなかったフォースの強力なパワーを今作では意識的に表したのではと、そう考えればレイアに宇宙遊泳させたことにもつながるかな。
スノークを呆気なく退場させたのも観た直後には違和感感じたが、あれはエピソード6の皇帝の時とは敢えて違う展開に持ってきた、まさに型を破るということ。あの技は斬新だったと思う、もう使えないけどね(笑)
フィンたちの作戦が失敗に終わるシーンは無駄との意見があるけど、何でも上手くいくわけないというリアリティを追求したんだと受け止めている。レイアの後任提督が作戦を伏せていたのも初めから一人特攻するつもりの確信犯だったわけで。
8はルークの大往生を描き、9はレイとレンの激しいバトルがメインテーマだろうと想像する。
もう一度観るつもりだが感想が変わるかも知れない。
ひとつ質問が。
後任の提督が輸送船による本来の意図を伝えなかったのは、自分一人が本船に残り囮となって犠牲になるつもりだったから、というのは理解できます。
しかし、輸送船が惑星へ向かう際、帝国側が本船しか狙わないと思うのは浅はかな采配に思えるのですが、どうでしょう。
仮に、はじめから特攻を考えていたのなら、ギリギリまで輸送船の後ろにつき、帝国側の攻撃をシールドで防ぎつつ、輸送船が安全圏に入ったところで回頭して特攻、といった感じにするのではないでしょうか。
感想が変わる前にコメントさせて頂きます…(笑)
そこなんですよね!
フォースの描きかた、スノークの退場、後任提督の言動。同感です。
特にフィン達の作戦の下りで「兵器を売って商売してる奴ら」みたいな話題が出てきたあたりもやはり戦争をテーマにした話のリアリティを表したかったのかなと。
「スターウォーズにそんなリアリティは不要」という意見も出てきそうですが、リアリティは共感のしやすさ、そこへの世界観へ溶け込みやすさを誘う大事な演出だと個人的に思ってます。
9でJJ監督がどういうバトルを表現するか楽しみです。