「好きなとこもある、けど不満も。」スター・ウォーズ 最後のジェダイ JIさんの映画レビュー(感想・評価)
好きなとこもある、けど不満も。
面白がれたと思う。しかし、エラそうな言い方で悪いが、難点が多い映画だった。
全体としては、帝国VS反乱軍のなかで、
SW7で登場した4人の新キャラクター、レン、レイ、ポー、フィンのそれぞれが、別々の場所でそれぞれスノーク、ルーク、レイア、ローズとの関りから自分の欠点に気付く。そして最後、全員が集結した戦場で、各人が成長を遂げ、エピソード9へとつながっていく、という内容だったと思う。
先に難点を
訓練のシーンは微妙。ルークはやる気がなくてふざけてるのか、それとも教えようとしてるのか不明で、結局、レイはほとんど自分で自分と向き合ってるし、ジェダイの書を焼くシーンもよく分からない。
モヤモヤしてヨーダの言葉も頭に入ってこなかった。いいこと言ってた?確認でもう一回見たい。
人形風のヨーダにしたのは、ルークとヨーダの関係を尊重したためだろうから、OKだと思う。魅力的には見えなかったが。
訓練とか思想とか、この辺は、スターウォーズの深いところを知ってるファンがなんと言うのか聞きたい。
ルークの暮らしぶりが描かれるが、あまり気に入らない。
棒高跳びするのはカッコよかったが、このシーンでいろんな結構大きい生物が現れてしまったために、絶海の孤島が賑やかなところに見えてきてしまう。もっと厳しく、寂しいところにして欲しかった。
あの変なペンギンは全くいらない。チューバッカとの関りで笑いを生もうとしているが、それ以上の貢献はないし、笑わせ方もそれ用に作ったカットでわざわざ見せている。グッズを売るためのキャラというなら、完全に経済の弊害。別に魅力的でもない。チューバッカも大した役割を失ってしまい無駄になってる。
それと、意識し合っている二人の人物の顔を交互に映すというカットが好きになれない。人物描写でもっとカット減らしてほしいところがいくつかあった。人物描写の仕方は、構図とかの点で、SW7に劣る気がする。
好きなシーンもある。
冒頭の新兵器らしい爆弾投下の船は、非効率な戦略で違和感があったが、次々破壊されていくのが悲しく、緊張して良かった。
フィンとローズたちの、カジノで獣に乗って大暴れするのは気持ちいい。楽しい要素として良いと思った。グラスがカタカタする演出が多かったけど、それは特に要らないと思う。というか、揺れすぎてて不自然なのでなくていい。あんなに揺れるものだろうか。
新武器は結構好きだと思う。スノークの部屋の護衛兵(?)が使う様々な武器は面白い。ファズマの立ち回りもカッコよかったので、もっと長尺で見たいと思った(不満ではない)。一応死んだかわからない風になってるし、まだ望みある。
爆発、崩壊のシーンは全体に気持ちいい感じになってるので好きだ。
後半、塩の惑星の、表面が削れると赤い砂が出てくるというアイディアはいいと思った。ビジュアル的に。私はビジュアル重視で観るので、おもしろい画は好きになりやすい。
カイロ・レンについては嫌いな人が多いというから、そういう人には今作で一層嫌われたかもしれないが、私は彼の葛藤とか幼さが気に入ってるので良し。ラストはレンの未熟さのおかげで、ルークが引き立ってグッとくる。
後、音楽がツボ。予告編で流れてる部分のメロディが好き。文章で表せないが。
ストーリーや思想的な部分がSWとしては良いのか、ファンの方の意見を聞きたいところ。
(修正御免)
こちらこそわざわざレビュー読んでいただいてありがとうございます。
ルークが成熟するためのプロセス、う~ん…
私は逆に彼の意思が弱いと決めこんでいるためなのか、仮に火をつけて残るのはジェダイを終焉させてしまった罪悪感と後悔だけだと思ってしまうのです。だからこそ燃やせなかったわけですし。
成熟するため…だとしたら自分から切り離して封印した浜辺の暗い穴に入り、闇と向き合って受け入れる選択をしたのではないかと。
ひろさん、コメントありがとうございます。
レビューの方も拝読しました。
なるほど、ルークはレイの訓練をなまけたのではなく、上手く訓練できなかったのですね。
島の外観がカッコいいから、ついルークは優秀なジェダイマスターだろうと思い込んで見てました…。私が島の珍獣たちを不適切と思ったのは、そのあたりの理解不足かもしれません。
書を燃やしたのは八つ当たり?私には、ルークが成熟するためのプロセスなのかと思いましたが、、、もっかい観て確認します。
ひろさんがレビューで書かれてる「今作の真の主人公はルーク」というのに、納得です。
というか、SW7・8はそもそもルークが主人公の話の続編なんだから、彼が脇役として死んでたら、流れ的にヘンかも。
彼の心の動きが今作の重要事項なのは、間違いないと思います。
良いご指摘で嬉しいです。
ルークの描き方で引っかかった点が同じなので、私なりの考えを述べさせていただきます。
•まずレイとの訓練でルークのやる気がなく見えるのはおそらく”分からない”からだと思います。
ルーク自身がヨーダの修行を中途半端にしか受けていないため、正しい教育方法も弟子との接し方
も分からず無責任な放置教育になってしまったと考えられます。
•次に孤島での生活が生物との共同生活に見えたのは、ルークの本音は”寂しい”からだと思います。
孤独に余生を暮らす決心すら甘く、本当はいつかベンとレイヤあたりが自分を求めて探してくれることを期待したのではないでしょうか?そもそもジェダイの聖地なんて誰かが考えつきそうな場所ですし実際バレてます。本気で孤独を貫くならもっと誰にも別の選んでいたはずです。
•最後にジェダイの書を燃やした行動は八つ当たりです(笑)
友も家族もジェダイとしてのプライドも失い、絶望から再起して希望を見つけたレイにまで嫌われてしまう。
「こんな自分になってしまったのは全てジェダイになったからだ!」と、彼の怒りと責任回避の逃避行動があの情けない行動になってしまったと思います。カイロレンがライトセイバーで暴れるのと同じです。
かなり酷い解釈ですが、私はルークを全く聡い人間だと思っていなのでこんなところが動機ではないと思います。