ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリーのレビュー・感想・評価
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『プレデター』を思い出した。
前半と後半でここまで違うのか。
2回観て2回とも前半で寝落ちしたのに、この満足感はどういうことだろう笑。ただし2回目の鑑賞では前半を肯定的に観ることができたし、それは何と言ってもあの後半の圧倒的な面白さを知っているから。なのに落ちるんだから何か絶妙な催眠効果が施されているに違いない。
その前半に言及すると、初めに残念すぎるソウ・ゲレラの造形&描写のことについて。フォレスト・ウィテカーの無駄遣いっぷり含めてもはや笑えるレベルだったが、かつての英雄が戦場で疲弊し思想を歪め勇気を損なってしまうという構図は理解出来る。ソウやキャシアンの造形が現代のどのような事象を示唆しているかも含めて。問題はそれを物語の中でうまく整合出来なかったということで些かの「とってつけた感」は否めない。ソウは『反乱者たち』で再登場するとのことだが果たして。
残念なソウだが彼がジンを逞しく育てなければ「希望」は生まれなかったということは間違いないのだけどね。
そして何と言ってもジンのことがある。前半は彼女の動機付けに費やされるわけで、この主人公もまた両親を失うことになり、様々な状況の中で戦場に自ら赴く。こうした流れはEP4のルークと同じなのだけどジンはフォース感応は無い。しかし幼い頃からパルチザンで育つことで優れた兵士となり、また犯罪者でもある。しかしここでもやや残念なのがフェリシティ・ジョーンズにその雰囲気が皆無だということ。そこからスタートして大義だとか同盟とかに興味は無い主人公。これはいい。ルークのように冒険を求める無邪気さも無い。ではなぜキャシアンたちと行動するかというと自らの自由と後は父親に会いたいという心情がある。そして母と同様に父を目の前で失うのだけど、父を殺したのは反乱軍なのだ。だから後に素晴らしいが唐突すぎる演説をぶち上げるところとか「君はいったいどうなってるんだ」と思うよりないし、そこで彼女を掘り下げるのは危険だと思い至るわけ。もちろん父親の真意を聞いてその遺志を継いだという格好だけども、なんとも座りが悪い。
実際のところ今作をあれほどに感動的にしたのは彼ら以外のキャラクターであり、チアルート、ベイズ、ボーディそしてK-2SOに関してはケチのつけようが無い。絶妙なチープさを今作で発揮してくれた彼らの成果によって今後のスピンオフの方向性とそれなりの成功が決定づけられたと思う。
チアルートやベイズの功績はフォースの在処を偏在させたことにあるだろう。フォースを信仰や勇気、犠牲、友情といった誰もが持ちうるものに解釈してそれを表現してくれた。違うアプローチもあったかとも思えるがこれまでのSW世界に存在しなかった人々を登場させることに挑戦するというのはすなわちSW的なアプローチでもあるだろう。これは『フォースの覚醒』では出来なかったことだ。
ボーディやK-2SOは元帝国という立場であり、それは帝国のエリアに潜入するために必要な駒だ。まずそこからスタートして肉付けがされていったはずだが、とりわけボーディの果たした役割はとんでもなく大きい。彼とゲイレンがどのように接触していたかは想像もできないがどうやらカイバー・クリスタルの搬送あたりだろうか。ともかくいかにも気の良さそうなボーディを見込んでゲイレンはかねてからの計画を進めることにしたんだろうが正直ザルすぎる。でもボーディの素直さが無ければソウやジンに繋がることは不可能だっただろう。彼は一見頼りないのだが、それこそが彼の持ち味であり結構嘘が上手い。まあそうでなければ帝国軍で働くことなど無理だったはずで彼なりの処世術だったと言える。そして彼のように帝国軍の施設を見知っている者がいなければこの作戦は絶対に成功しなかった。一番頼りなさそうな彼が最も重要な要素であったことが良い。
K-2SOは捕獲されて反乱軍によって再プログラムされた。これはキャシアンと近い境遇でありその二人(あえて)が信頼しあっているのは頷ける。そしてこれまでSWで登場してきた量産タイプのドロイドの中でもサイズとパワーにおいて出色と思われる。その造形は「思ったことはすぐに口に出す」ということで彼の発言によってその時々の状況が極めて冷静に示されている。これでジョークも言えるようなら『インターステラー』のTARSだなと思えるし恐らくは影響があっただろう。思えばC-3POも似たような役割を果たしていたが、K-2SOは遥かに戦えるタイプなのでブラスターを打ちまくるあたりの頼もしさといったら。怖い敵が味方になったら頼もしいというのは『T2』の構図でもある。そして守るべき対象のために犠牲になるところも。これでグッとくるのはその2作と同様で折り紙付きなのだ。そしてK-2SOのタイプがその後のオリジナル3部作以降見られないのは帝国サイドが「危険」だと判断したからだろう。
ちなみにどうでもいいことだが、ハンマーヘッド・コルベットでスターデストロイヤーを押していくシーンを観て『逆襲のシャア』を思い出したね。
今作で最大の見所は何と言ってもダースベイダーの無双とあの命がけの設計図データのリレーだろう。「なぜフォースで奪わない!」というのはナシで。ちゃんと強いベイダーを見せてくれたのはかなり嬉しいし、ベン君がおじいちゃんに憧れるのも仕方ないかと思わせる。
撮り直しから4割が変更されたという噂だけれど、それが伺える内容だった。しかし結果として良い仕上がりになっていたのだからギャレス良くやったと言いたい。
大東亜戦争
主人公のジン(仁)、アンドーや座頭市を彷彿とさせるアジアンのチアルート。サムライが死に絶えた世界に圧倒的な帝国の力。汚いことも厭わず抵抗が真珠湾攻撃っていうのはこじつけが過ぎるにしても、帝国主義の抑圧が増大する中、戦うかどうかで議会が紛糾するとか、スターデストロイヤーへの特攻やラストの核攻撃のような爆発に至るまで。日本からみた大東亜戦争にかなり近いものを感じた。若者の自己犠牲。アメリカ人や中国人はそういう感想持たないと思うけど、監督のネタバラシに期待。日本人にはかなり刺さる。
追記
ベイズとチアルートは弁慶と牛若丸なんだからベイズがチアルートの盾になってマスタースイッチ切るような演出があったらより感動した。宇宙戦艦ヤマトの真田さんと斉藤隊長みたいな。
最初に繋がる作品!
映画としてダメ
シナリオが破綻している。
人物描写がないに等しいし、俳優に頼りすぎ。
感情が描けていたのはロボットだけだった。
母親とかバカとしか言いようがない。
父親に会いに行く意味がない。
義足のおっさんなんの役にもたたない。
あと最も大事なミッションがしょぼい、しょぽすぎる。
危機感ゼロ。
しかもスイッチ類は、なぜか遠くにある。
大事な設計図を送信するというアホくささ。
でも最後は手渡し。
嘘でもいいから最初から最後まで物理的に運びなさい。
座頭市が強すぎるw
でも死に方がしょぼい。
ラブロマンスがクソ。
ベイダーが若い。つながらない。
雑魚相手にライトセーバー使わねぇ。
座頭市くらい相手にしないと。
デススターがしよぼい。
スター・ウォーズ詐欺と言ってもいい。
ラスト1分だけ見ればいい映画。
フォースと共にあらんことを
溢れるstar wars愛
かつてルーク スカイウォーカーが率いたローグ中隊のネーミングの起源となった物語であろう。
本作のネーミングからしてstar wars愛に溢れている。
クライマックスのエンドアの戦いを彷彿とさせるような、制空制圧戦、地上戦、特殊工作任務の同時進行のパッチワーキング等、star warsの様式美を継承しながら戦争の非情さ等もしっかりと描き込んでいて、サイドストーリーというより起源的な物語のように感じた。
その中でこの時点ではまだ存命だった第一デススターの攻防戦で散って行った名だたるエースパイロット達が蘇る。
そしてこの戦いに恐らくウェッジやビッグスも参戦していたのだろうと思うと鳥肌がたった。
そしてこの裏では、ルークはタトゥーインで鬱々とした思いを抱きながらモイスチャーファームを手伝い、ソロやチューイはジャバの借金の資金繰りに奔走していたであろう、などの思いを巡らせてしまう。
第1作目からのstar warsが好きで好きでたまらない人間しかこの作品は作れなかったと思う。
そしてそういった人はこの上ない感動を味わうことが出来る作品だと思う。
star warsという伝統のような素晴らしい主軸があってこその作品である事も確かだ。
団結する心
スターウォーズ大好きにはたまらなかった。
初めの方の人物紹介が少しだらだらして飽きてしまったけど、後半の戦いはたまらん!特に勝手に行ったのにも関わらず戦ってることがわかると迷いなくみんなで駆けつける。船が上空に現れた時は涙が出たよ。団結して戦って一つの目的に向かって命をかけて自分の使命をまっとうする。ドロイドも含め。すごくよかった。
そしてラストもとてもよかった。ディズニーよりのラストになるかと思いきや、ちゃんと納得できた。恋に発展しないところもまたよかった。
フォースの戦いが少なくて淋しくもあったけど、それでこそダースベイダーの強さが際立った。
ザコ(名もない一般兵)共の奮闘…それが熱い。
帝国との戦いはジェダイを軸に展開されていたわけだが、そこをクローズアップし過ぎると、そいつら(ジェダイ)だけで帝国に勝っちゃったわけ?と、思いたくなるが、当然ながらジェダイは非ジェダイの志高い戦士たちに支えられて活躍できたわけで、この映画はそんな縁の下の力持ちを主役にした映画だ。
配給がディズニーと言う事で、お子ちゃま的な展開が有るのでは…と、ビビりましたが、全然そんな事なく、寧ろディズニーのロゴとかエンドロールで見ると違和感すら感じる。しっかり骨太な戦争映画である。
エピソード4でハンソロが、フォースの存在を懐疑的に見ていたが、それはこの目で見たことがないからという尤もな意見からだった。この作品には全くフォースなんて出てこない。が、希望という儚い想いをフォースを見た事もどんな物とも知らない人達がその言葉(フォース)でギリギリ生きる望みを保っている。
割と鬼気迫る熱い想いは何処ぞの宗教がジハード(聖戦)と称して自爆するそれと重なる。
人は長くても100年程度しか生きられないが、強い想いは引き継がれて後世に残る。この辺りが映画のポスターのキャッチフレーズに反映されているのだろう。
世の中には何十億人も人が生きているが、名を後世に残せる人はそんなに居ないだろう。勿論、自分もその大勢の一人ではあるが、この映画を観ていると自分の生き様を子や、身近な人に残せるのではないかと少し共感できるところがあった。
希望は死なない である。
これがスターウォーズの正式なNo.作品となる事を切に思う。
繋がった
状況説明から入らなければ
興奮の後に訪れる涙
「モンスターズ 地球外生命体」や、「GODZILLA ゴジラ(2014)」で注目を集めたギャレス・エドワーズが監督を務めたスピンオフ。
劇中のセットなど様々な箇所から監督の愛が溢れているように感じる。スピンオフとは言えども、しっかり「スター・ウォーズ」であり、安心した。
今までのシリーズでは、ジェダイやそれと密接に関わっている登場人物たちが主役だったが、本作にはジェダイやフォースを使うもの(ダース・ベイダーは除く)は登場せず、今までのシリーズから見ると「脇役」となる人物が活躍する。本当に、「もう一つのスター・ウォーズ」だった。監督のギャレス・エドワーズだが、彼の監督作品に共通していることが、「画面が暗い」ということである。これは、監督のこだわりと考えられるため、本シリーズの変わらない世界観の中に監督の独特なセンスが垣間見える。という所だろうか。
帝国とレジスタンスの激しい戦闘の興奮から、徐々に後半に行くにつれ涙がこぼれそうになる展開になっていく。ラストシーンは特に切ない。それからシリーズ第1作、エピソード4に繋がり、最後の最後のあのラスト。曖昧さは皆無で、ピシッ!とエンディングを迎える様は拍手を送りたい程だった。このシリーズはやはりどんな形であっても裏切らない。
フォースの覚醒よりも面白いと思った
個人的には、フォースの覚醒よりも面白いと思った。監督の違いが大きな要因か─。JJの映画は好きじゃない、G・エドワーズのモンスターズとゴジラが好き、という個人的な見解でしかないのだけれど…。
あくまでもカメラワークに重きを置いたような絵づくりが非常によかった。スクリーンが確固たるキャンバス─。
正直ストーリーそのものは単純であり粗いところはたくさんあるけれど、音と絵・カット割りでそれらを相殺し、むしろ絵そのもので何かを語っているような気持ちにさえなってしまった。
印象的な音とともに広大な宇宙が突如として現れた瞬間から、これはもう面白い映画だろうと予想ができたわけで、そのベタな始まりを裏切ることなく、期待どおりの終わり方をしてくれたという印象。
思わず、過去のSWを見直したくなった。
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