「オタクに優しいもので溢れた二時間半」レディ・プレイヤー1 uuuuuさんの映画レビュー(感想・評価)
オタクに優しいもので溢れた二時間半
クリックして本文を読む
あなたがもしオタクなら、特に好きなものについてよく早口で人にまくしたてて呆れられるようなオタクなら、この世に生きづらさを感じるようなオタクなら、絶対この映画を見たほうがいい。
この映画は人間にとって、特にオタクにとって気持ちの良いものの詰め合わせキットみたいなものだ。
美しい映像、童貞を導く美人ヲタヒロイン。美醜や学歴ではなく、サブカル知識やゲームセンスが問われる社会。
無能でオタク的粋を分かってないが故に敗れるインテリ敵やく。分かりやすい善悪構図。
観客が不快になりそうなもの、例えば努力や挫折、裏切り、仕事や学校、家庭などは殆ど排除されている。唯一出てくる不快要素である口うるさい家族なんぞは途中で小気味よく爆破される程だ。
量産型のラノベを思わせるような都合のいいストーリーにもかかわらず、美しい映像とセンスのいい演出、そして何より絶え間なく挿入される小ネタによって、それが鼻につくことなく作品を楽しむ事ができる。快感だけが押し寄せる二時間半はまるで質のいいワインを飲み干したときのような気持ちのいい酩酊感を私に感じさせた。本当に見て良かった映画だった。
コメントする