「イースターエッグの中にあるイースターエッグ」レディ・プレイヤー1 字幕 アンゼたかしさんの映画レビュー(感想・評価)
イースターエッグの中にあるイースターエッグ
散りばめられたイースターエッグそれだけでオタクで良かったなあ!と思える映画。元ネタを探ったらどれだけ出てくるんだろうワクワクする。
親指立てながら溶鉱炉に沈んでいくようにスピルバーグに感謝してました笑
シャイニングの下りとか本当最高。
ここからは個人的な解釈です。
最後はハリデーの胸の内をウェイドがオグデンに伝えたのが真のイースターエッグだったのかなあとも思えた。
彼はハリデーの性格から生活までほとんど全ての情報を暗記して本人すら忘れているようなことを覚えるハリデーオタクであったからこそ、イースターエッグにたどり着けた訳でその不可能を可能にした彼だから、親友のオグデンとの関係が崩れた事への悔やみを代弁出来たんだなと感じてじんわりきました。
死んだ自分の代わりに、伝えてくれる人はいないか。その仲介役がウェイドだった。
他の方の感想でハリデーはオグデンに全てを譲ろうとしていたのではないかという解釈もなるほどな〜と思いました。オグデンへのせめてもの償いが真のイースターエッグだったのかな。
アトラクションの様な画期的な映像だけじゃない。スピルバーグの人々の結束や絆へのパッション。あんなにVR内だけで生きる人達にも結束する力はあるのだと教えてくれた気がします。
最後のメッセージ性がなかったら割と他の監督でもできる内容だったろうし、オタク最高映画〜だけで終わったように思います。こんな凄い事を丁寧に念密にやってのけるスピルバーグは本当に凄い。
映画の主人公達がイースターエッグを命懸けで探し、観客は映像の中のイースターエッグを探す。
この構図が生み出され映像として楽しめるなんて、なんて素晴らしいんだ。