劇場公開日 2018年4月20日

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「IQが低い方のスピルバーグ」レディ・プレイヤー1 猫シャチさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0IQが低い方のスピルバーグ

2018年4月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

第一の試練(カーレース)までは画面の情報量の多さに圧倒され、凄い映画が始まったという感じでワクワクしましたが、中盤からはシナリオの幼稚さ(その程度の謎で主人公以外誰1人解けない筈がない等)が見えはじめ、終盤にはいつものハリウッド映画らしい主人公がヒーローになってヒロインとキスして・・みたいな展開に。

スピルバーグは大人向けの本気映画を作る時と、女子供でも安心して楽しめる通俗的な映画を撮る時がありますが、今回は後者。最後のオチも「結局リアルこそがリアルなんだ!」みたいな陳腐な結論でちょっとがっかり。「リアルが辛くてもリアルに帰る」ならまだしも、普通にリア充になってしまうラストからすれば、そりゃあそうでしょ・・としか思えず。VRとリアルの相克を描くにはシナリオが陳腐で、ロマンスをやるには感情の機微の描写に乏しく、謎解きとしても圧縮したせいか途中からごちゃごちゃして散漫となるなど、色んな意味で中途半端な作品です。せめて2時間以内ならただの娯楽作として評価出来たのですが、長い割にこんなものか、というのが正直な感想。

ガンダムだとかゴジラだとか、オタク的要素も喧伝される本作ですが、顔見世程度なので期待し過ぎない方がいいでしょう。

猫シャチ