ダンケルクのレビュー・感想・評価
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凄いが慣れる!
戦争の実話を映画化という重いテーマながら良くも悪くもノーラン作品な...
生と死は紙一重!
遅ればせながら、IMAXで観た。彎曲した超特大画面と臨場感あふれる音声に酔いしれた。まぁ、ダンケルクの撤退作戦を描いている作品なので仕方ないが、戦争映画というより逃走映画だった。コリンズとファリアはスプリット・オブ・ファイアで戦っているし、ドーソン親子は民間人なのに、船を出した。桟橋、大空、海洋三箇所を時間をずらして描きながら、やはり基本は故国に帰ること。どうにかして、帰りの船に乗り込もうとしている。自分もトミーと一緒に逃げ惑っている気分になってくる。一瞬の間に夥しい死体が陸にも海にもあふれかえる。怖くてたまらない。卑怯者に見えるキリアン・マーフィーの気持ちもわからないでもない。『この世界の片隅に』が、庶民の戦争体験を追体験させる作品なら、これは兵士のそれを追体験させる映画と言えよう。英雄でも何でもない普通の人の戦争をCGを使わない圧倒的な映像で再現させたクリストファー・ノーラン監督に敬意を表したい。
「感覚」移入で感情に来る
登場人物が何を見て、聞いて、感じたのかが描かれる場面が多いので、意味がわかった瞬間に恐怖やらの自分の感情が湧いてきて、追い詰められる感がとってもリアルでした。
そういう細かい部分を見逃すと、途端に感情移入しにくくなるのかもしれませんが。
個人的には、いろいろ感じるところがあり、非常に見ごたえがありました。
観客の期待とノーランの作家性の微妙なズレ
まず、この映画、間違いなくIMAXの映像体験として素晴らしい。縦と横に巨大に広がるスクリーンに映った海と空、そしてそれと対照的に小さく中央に配置される人々。3DのIMAXですら感じたことのない、画面の中の世界の奥行と広さを感じる事が出来た。
音響もすばらしい。あんなに銃弾の「鉄に当たって砕けている」音にひやひやさせられたのは、初めてかもしれない。
ちなみに、ハンス・ジマ―の半分サウンドトラック、半分音響効果と言ってもいいような緊張感のある音楽は方向性は素晴らしいが、ちょっと画面を過剰に説明しすぎている嫌いがあるかな、と思った(今ここ盛り上がるところ!今ここ感動するとこ!みたいな盛り上げ方・・。)
さて、ここからが本題なのだけども、実はこの作品で少しもったいないなと思った点がある。それは時間を前後させる物語の語り方だ。
彼の出世作、メメント、あるいはインセプション、インターステラー同様、彼がやりたいのは「時間の操作」なんだと思う。映画だけが、時間を編集することが出来るメディアである。多分彼はそれこそが映画という表現の独自性だと考えている作家なんだろう。
で、じゃ果たして今回それが上手くいっているかというと・・。この話、全然普通の時間軸で語っても問題なかったのでは?
ノーランが素晴らしい映画作家であることに疑いはないが、彼の優れている点がその「時間を編集する巧さ」にあるとは実は私はあまり思っていない。
彼の優れている点とはやはり、映像のイメージのパワーだと思う。台詞が少なく映像だけで物語をシンプルに語っているダンケルクは、それだけで、彼の作品が十分に成り立つ事を証明している。だからこそ、この作品に関して言うと、不必要な時間軸の入れ替えは、映画のスケールと不釣り合いな小細工のように感じてしまうのだ。
私としては、ノーランにはダンケルクと同じ方向性で、スピルバーグが扱うような普通の題材、物語を正攻法で撮るような映画にチャレンジしてほしいと思う。(そういう意味で彼が007を撮る事に興味があるというのは納得だ。)
混じりけのない巧妙さ
息を飲む緊張感、情報の少なさ、視覚を研ぎ澄ませて映像を探る。中盤までは見ていて徐々にストレスが高まってくる凄い作品だ。
並みの作品なら状況説明を台詞に代えて饒舌に語り、善悪や先の見通しを明確に知らしめてくれるのだが・・・。さすがクリストファ・ノーラン監督。
陸地での流れる時間の物語(桟橋・砂浜)、海上での流れる時間の物語(民間の船)、空中での流れる時間の物語(パイロット)。それぞれの異なる時間が映画という時間軸の中で巧妙に絡み合い進行してゆく。
それを目撃する観客は、銃弾や波しぶき、敵機をかいくぐりながら追体験をさせられる。敵の姿もほとんど見えない、無駄な会話もほとんどない、先の見えない不安の中で登場人物たちとの時間を共有する。
余計な演出がないだけに、かえって戦士たちの怯えや勇気、思いなどが素直に胸に落ちてくる。希有な作風として賞賛したい。実に満足度の高い作品。
遊園地映画
“作戦と戦場”に焦点を絞った映画
余分な台詞や人間ドラマを削ぎ落とし、救出作戦と戦場に焦点を絞った映画。
そのため感動的な人間ドラマや登場人物への感情移入を求める人は物足りないと思うかもしれないが、本作の見せようとしているポイントはそこではなく、登場人物の誰かに感情移入するというよりは救出作戦時に当事者たちが何を見て何を感じたかを体験する映画のように思う。
時間をずらした3つの視点で見せる見せ方も個人的にはとても良かったと思います。
確かに分かりやすさという点では少し難はあるとは思うけど、一口に救出作戦と言っても戦い方も踏ん張り時も人それぞれな訳で。
救出作戦の下に多くの人間が集まりそれぞれのタイミングで正念場を迎えそれぞれの戦い方をした末に一つの結果に結びつくという流れは熱いものがありました。
三つに分かれた時間軸
陸海空の三つの角度から話が展開している。
時間軸がぐちゃぐちゃで、3つのストーリーが交互に描かれるので、理解するのに苦労した。
今回観たのは、実は2回目。
1回目は映画館、今回はDVDで観た。
「どこにいても逃げきれない、死と隣り合わせの戦場。
水が迫ってくるところや、爆撃や銃弾が撃ち込まれるところなどの切迫したシーンが
CGはどこまであるのかな?と気になるくらいに、映像がリアルだった。
我が国はぜったいに屈しない。というような終わり方だったけど、私はやっぱり戦争自体が何も生まない、人のいのちを粗末にしている行為だと改めて感じた。
ダンケルクの歴史を知らないで観たのでストーリーがあまり理解できず、、、勉強しないといけないなと思った。」
前にレビューした文章↑
でも、プライベートライアンを観た後に観ると、リアルとはあまり思わなかった。戦争の戦いのシーンはあまりない。それよりも心情を描きたかったのか。
スピットファイヤやメッサーシュミットといった戦闘機の名前が出てくるが、それがどこの国の戦闘機なのか知識がなく、理解するのが難しかった。神風とか日本人が聞いてわかるように、スピットファイヤなど現地の人には有名なのだろうが、無知すぎて分からない。
やはり戦争映画を観る前は、
事前に歴史の勉強をするなりして観ないと厳しいと思った。
余談
パイレットが最後にキャップを脱いで顔が見えるシーンでやっとその人がトム・ハーディだったことに気づく。
マジか、出てたのね。
夕日に照らされた逆光の姿がタイプだなと思ったら好きな俳優さんだったので、自分のタイプにブレはないなと、思った笑
クリストファーノーラン好きとしては…
高評価が続く中で申し訳ないです。
過去のクリストファーノーランの映画では、メメント、バットマンビギンズ、ダークナイト、インセプション、インターステラーはとても評価してます。ダークナイトライジングはイマイチ…
そんな感覚の中、今回の映画としては今ひとつでした。
戦争映画としてはプライベートライアンを超えていなかったです。
時間軸の概念はわかりました。
各視点で描く戦争も臨場感もわかりました。
でも感情移入はできないから映像の凄さと音の臨場感を楽しむのみ。
それであればプライベートライアンで十分。
プライベートライアン以降に同じ手法の映画はたくさん出てますが、その領域を超えておらず…
臨場感であれば、ゼロ・グラビリティの方が個人的には好きです。
これは多分万人受けはしない映画かなぁって。
もっとノーラン独特の世界観のSF映画を今後に期待します。
後悔はしてないですし、映画館で楽しむ映画だと思います。
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